エコアクション21地域事務局あいちは愛知環境カウンセラー協会(AECA)が運営するエコアクション21登録認証事務窓口です。

業種別ガイドライン

業種別ガイドライン

建設業

環境省 エコアクション21ガイドライン2009 年版準拠
エコアクション21建設業向けガイドライン2011 年版(暫定版)
2011 年3月 エコアクション21中央事務局

はじめに

○環境への取組の勧め
社会基盤整備等公益性の高い建設産業にあっては、今や、必須アイテムとなっています。
建設業向けガイドラインは、建設業の実態を踏まえた「環境への負荷の自己チェックシート」及び「環境への取組の自己チェックリスト」を記載し、建設業者がエコアクション21の認証を取得しやすいように支援することを目的に、環境省の「エコアクション21環境経営システム・環境活動レポートガイドライン2004 年版」に準拠し、エコアクション21中央事務局が「エコアクション21 2004 年版-環境経営システム・環境活動レポートガイドライン-建設業向けマニュアル(試行版)」(以下、「前マニュアル」いう。)として策定したものです。この度、環境省のガイドラインが「エコアクション21ガイドライン2009 年版」(以下、「環境省ガイドライン2009 年版」という。)に改訂されたことを受けて、建設業向けガイドラインを「エコアクション21建設業向けガイドライン2011 年版(以下、「本ガイドライン」という。)」に改訂しました。
☆建設業向けガイドラインの適用
建設業法において、以下の表にある建設工事の種類(次の28 種類)にある工事の完成を請け負う事業者(建設リサイクル法に基づき各都道府県に登録されている解体事業者を含む)については、認証・登録にあたって建設業向けガイドラインを適用します。
表:建設工事の種類(28 種類)
土木工事業、建築工事業、大工工事業、左官工事業、とび・土工工事業、石工事業、屋根工事業、電気工事業、管工事業、タイル・れんが・ブロツク工事業、鋼構造物工事業、鉄筋工事業、ほ装工事業、しゅんせつ工事業、板金工事業、ガラス工事業、塗装工事業、
防水工事業、内装仕上工事業、機械器具設置工事業、熱絶縁工事業、電気通信工事業、
造園工事業、さく井工事業、建具工事業、水道施設工事業、消防施設工事業、清掃施設工事業
エコアクション21は、事業規模、事業の形態(元請や下請等)は関係なく、全ての建設業者が取り組める内容となっていますので、本ガイドラインを活用
し、是非、積極的に環境への負荷の削減及び環境への取組を推進してください。また、本ガイドラインは、設計事務所や建設コンサルティング業を営む事業者の方にも参考となる内容になっていますので、それらの事業者の方も、エコアクション21への取組の際には活用してください。
☆産業廃棄物処理業の許可を有し、その活動実態がある建設業者について産業廃棄物処理業の許可を有し、その活動実態がある建設業者については、本ガイドラインと併せて「エコアクション21産業廃棄物処理業者向けガイドライン2011 年版」が適用されます。
産業廃棄物処理業の内容が建設廃材の収集運搬業のみである場合も同様で、特に受託した産業廃棄物の収集運搬量及び処理量を把握し、関係業務に関する環境への取組を行います。
また、優良産廃処理業者認定制度2における事業の透明性に係る基準で求めている情報をわかりやすく取りまとめ、環境活動レポートに記載することが必須となります。
2 優良産廃処理業者認定制度の詳細については、環境省ホームページを参照
http://www.env.go.jp/recycle/waste/gsc/index.html
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序章 エコアクション21の改訂にあたって

1.エコアクション21ガイドライン策定の経緯

環境省では1996 年に、中小事業者等の幅広い事業者に対して、自主的に「環
境への関わりに気づき、目標を持ち、行動することができる」取り組みやすい
方法を提供する目的で「環境活動評価プログラム」を策定し、その後数度の改
訂をしつつ、この普及を進めてきました。
しかし、グリーン購入*や大手事業者におけるサプライチェーンのグリーン化
*、環境報告書*の普及等の様々な社会的な動きや環境活動評価プログラムに取
り組む事業者の方々の要望に応えるために、環境経営システムと環境コミュニ
ケーション*の要素を取り入れるとともに、エコアクション21に適切に取り組
む事業者を積極的に評価(認証・登録*)するために全面的な見直しを行いまし
た。そして、2004 年に「エコアクション21 環境経営システム・環境活動レ
ポートガイドライン2004 年版」を策定しました。
また、同年10 月にはエコアクション21中央事務局が設置され、環境省策定
のガイドラインに基づくエコアクション21認証・登録制度を開始しました。
その後、エコアクション21の認証・登録件数は順調に増加し(毎年平均1,000
件程度の増加)、日本を代表する環境マネジメントシステム(EMS)の認証制度
に発展しました。
その後、環境省は、2004 年のガイドライン策定以降の新たな動きに対応する
とともに、ガイドラインをよりわかりやすくし、エコアクション21の取組を
さらに促進することによって、環境への取組を発展させることを目指し、2009
年11 月に「エコアクション21ガイドライン2009 年版」として改訂を行いま
した。
今回この改訂を受けて、エコアクション21中央事務局は「エコアクション
21 2004 年版準拠-環境経営システム・環境活動レポートガイドライン-建
設業向けマニュアル(試行版)」を全面的に見直し、建設業者が積極的、主体的
にエコアクション21に取り組み、持続可能な社会の構築に向けた取組に参画
することを期待して、「エコアクション21建設業向けガイドライン2011 年版」
として改訂しました。
2.エコアクション21の環境政策上の位置付け
エコアクション21は、政府の様々な計画の中で持続可能な社会を構築して
いくうえでの重要な施策の一つとして、位置付けられています。
■環境基本計画-環境から拓く 新たなゆたかさへの道-(平成18 年4月7日
閣議決定)*
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第二部 今四半世紀における環境政策の具体的な展開
第1章 重点分野ごとの環境政策の展開
第7節 市場において環境の価値が積極的に評価される仕組みづくり
重点的取組事項 「事業者の環境配慮体制の整備」
『環境マネジメントシステムの幅広い事業者への普及を図ります。特に取組の遅れてい
る中小事業者における環境配慮型経営を推進するため、ISO14001 の他、中小事業者向け
の環境マネジメントシステムであるエコアクション21の普及促進を図ります。』
■21 世紀環境立国戦略(平成19 年6月1日閣議決定)*
3.今後1、2年で重点的に着手すべき八つの戦略
戦略8 環境立国を支える仕組みづくり
事業者の適切な環境管理の推進
『エコアクション21を活用し、業種特性に対応しつつ中小企業における環境管理を促
進する』
■環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促
進に関する法律(環境配慮促進法)(平成17 年4月1日施行)
第11 条2項において、「国は、中小企業者がその事業活動に係る環境配慮等の状況の公
表を容易に行うことができるようにするため、その公表の方法に関する情報の提供その
他の必要な措置を講ずるものとする」と規定され、その措置の一つとしてエコアクショ
ン21が位置付けられています。
■環境報告ガイドライン 2007 年版(環境省 平成19 年6月策定)*
序章 ガイドラインの改訂にあたって
『環境省では、中小事業者が、比較的容易に環境経営システムの構築及び運用、事業活
動における環境配慮の取組の実施及び環境報告書の作成ができるよう「エコアクション
21」を策定しています。この「エコアクション21」に規定する「環境活動レポート
の要件を満たして作成・公表されたものは、環境報告書の範疇に含まれます。平成16 年
度より財団法人地球環境戦略研究機関で認証・登録制度を実施しており、この制度では
認証・登録を受けた事業者名及び環境活動レポートを公表しています。』
■産業廃棄物処理業者の優良性の判断に係る評価制度(平成17 年4月開始)
「優良産廃処理業者認定制度」とは、通常の許可基準よりも厳しい基準をクリアした優良
な産廃処理業者を、都道府県・政令市が審査して認定*する制度です。優良認定業者とし
て認定されるための基準は、「実績と遵法性」、「事業の透明性」、「環境配慮の取組」、「電
子マニフェスト」及び「財務体質の健全性」の5項目で、このうち「環境配慮の取組」に
ついてはISO14001、エコアクション21等による認証を受けていることが条件となって
います。これらの認証制度については「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則第九
条の三第三項等」に規定されています。
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3.環境省ガイドライン2009 年版改訂の方向性
環境省ガイドラインの2004 年版から2009 年版改訂にあたっては、ガイドラ
インの「わかりやすさ」と、事業者の環境への取組と環境経営システムの「質」
の向上を図るために、以下の点を考慮して改訂が行われました。
本ガイドラインの改訂にあたっては、環境省ガイドライン2009 年版に準拠す
るとともに、より建設業者の実態に即して改訂を行いました。
􀂾 中小事業者によりわかりやすく、理解しやすいガイドラインとするため、
全体構成、用語の使い方、表現方法等に配慮しました。
􀂾 持続可能な社会の構築に向けて、エコアクション21がより貢献するた
めに、また事業者の環境経営*をさらに推進するために、環境経営シス
テムの要求事項及び環境活動レポートの要求事項等を見直し・追加しま
した。
􀂾 エコアクション21に自主的・積極的に取り組む事業者を評価するため
の認証・登録制度について、ガイドラインの中で位置付けを明確にしま
した。
4.環境省ガイドライン2009 年版の主な改訂のポイント
(1)名称について
環境省の「エコアクション21 環境経営システム・環境活動レポート
イドライン 2004 年版」は4つのパートで構成しており、4つのパートの中
に、環境経営システムガイドラインと環境活動レポートガイドラインという
2つのガイドラインが組み込まれていました。しかし、エコアクション21
の取組は4つのパート全体を網羅するものであり、2つのガイドラインの要
求を満たせばそれでよいというものではないことから、2009 年版においては、
全体を一つのガイドラインとみなし、表題を「エコアクション21ガイドラ
イン2009 年版」と変更し、各パートの名称からガイドラインの文言を削除し
ました。
<表題>
2004 年版 2009 年版
エコアクション21 2004 年版-環境経営
システム・環境活動レポートガイドライン-
エコアクション21ガイドライン2009年版
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<4つのパート>
2004 年版 2009 年版
環境への負荷の自己チェックの手引き 2004 年版と同じ
環境への取組の自己チェックの手引き 2004 年版と同じ
環境経営システムガイドライン 環境経営システム
環境活動レポートガイドライン 環境活動レポート
(2)全体構成について
エコアクション21に取り組む多くの建設業者が認証・登録を受けること
を目指していることから、認証・登録に関する章を新たに加えました。併せ
て理解しやすいように、全体の構成も変更しました。
(3)環境経営システムの要求事項について
①環境経営システムの項目に「取組の対象組織・活動の明確化」を加え、12
項目から13 項目としました。
②把握すべき環境負荷項目として、「化学物質*使用量(化学物質を取り扱う
事業者の場合)」を必須として追加しました。また、本ガイドラインでは「資
源等使用量(使用する主な建設資材)」についても把握すべき環境負荷項目
として追加しました。
③環境目標を策定する項目として、「化学物質使用量の削減(化学物質を取り
扱う建設業者の場合)」、「グリーン購入」及び「自らが施工・販売・提供す
る製品及びサービスに関する環境配慮(環境省ガイドライン2009 年版では
「自らが生産・販売・提供する製品及びサービスに関する環境配慮」)」の
3項目を必須として追加しました。
④規模が比較的大きな組織においては、推奨事項の一部を要求事項とし、「規
模が比較的大きな組織を対象にした要求事項」として、新たに欄を設けま
した。
(4)環境活動レポート要求事項について
環境活動レポートに最低限盛り込むべき内容について、これまで解説に記
載していた項目を含め、5点(組織概要、対象範囲、環境活動計画における
次年度の取組内容、環境関連法規等の遵守状況の確認及び評価の結果、代表
者による全体評価と見直しの結果)を要求事項の中に追加し、5項目から9
項目としました。
(5)環境への負荷の自己チェックの手引き及びチェックシートについて
環境省ガイドライン2009 年版では、エコアクション21ガイドライン2004
年版を策定する際に前提とした「環境報告書ガイドライン2003 年版」及び「事
業者の環境パフォーマンス指標ガイドライン2002 年版」が統合され、新たに
「環境報告ガイドライン2007 年版」として策定されたことから、環境への負
8
荷の自己チェックで把握する項目について見直しを行いました。
また、本ガイドラインでは、事業所と建設現場等に分かれていたシートを
整理、統合し、中小規模の建設業者にとって把握しやすい項目としました。
(6)環境への取組の自己チェックの手引き及びチェックリストについて
環境省ガイドライン2009 年版では、業種別ガイドラインが策定されたこと
を受けて、チェックリストの項目を見直しました。また、本ガイドラインで
は、前マニュアルにおいて事業所と建設現場等に分かれていたチェックリス
トを整理、統合し、建設業に必要と思われる取組を各項の冒頭に追記し、内
容を整理しました。
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第1章 エコアクション21建設業向けガイドライン

2011 年版の概要
1.エコアクション21とは
持続可能な社会を構築していくためには、あらゆる主体が積極的に環境への
取組を行うことが必要であり、特に建設業者においては自らが施工・販売・提
供する製品・サービスを含む全ての事業活動の中に、省エネルギー、省資源、
廃棄物削減等の環境配慮を織り込むことが求められています。
エコアクション21ガイドラインは、広範な企業、学校、公共機関等の全て
の事業者が環境への取組を効果的、効率的に行うことを目的に、環境への目標
を持ち、行動し、結果を取りまとめ、評価する環境経営システムを構築、運用、
維持するとともに、社会との環境コミュニケーションを行うための方法として
策定したものです。
そして、エコアクション21ガイドラインに基づき、環境への取組を適切に
実施し、環境経営のための仕組みを構築、運用、維持するとともに、環境コミ
ュニケーションを行っている事業者を、認証し登録する制度がエコアクション
21の「認証・登録制度」です。
エコアクション21ガイドライン及び認証・登録制度は「事業者の環境への
取組を推進し、もって持続可能な経済社会の実現に貢献すること」を目的とし
ています。
図:エコアクション21の目的と概要
持続可能な社会の構築
あらゆる主体が、積極的に環境への取組を行うことが必要
(特に、我が国の産業の基幹を占める中小事業者の取組が必要)
事業活動の中に、省エネ・省資源・廃棄物削減などの取組が組み込まれ、
製品・サービスにおける取組も含め、積極的な「環境への取組」が実施される
環境への取組が効果的・効率的・継続
的に行われるためには、これを推進・
管理する環境経営システムが必要
環境への取組を適切に行った企業が、
社会的な説明責任を果たすとともに、
社会から評価される環境コミュニケー
ションが必要
広範な企業、組織等において取り組み
やすい環境経営システム広範な企業、組織等において作成しや
すい環境活動レポート(環境報告書)
エコアクション21ガイドライン
10
◆環境経営(環境マネジメント)システムとは
建設業者が、その経営の中で自主的に環境への取組を実施するために、環境
に関する方針や目標を自ら設定し、これらの達成に向けて取り組み、その取組
結果を確認及び評価し、改善していくことを「環境管理」または「環境マネジ
メント」といい、このための建設現場や事務所、工場、プラント等における体
制・手続き等の仕組みを「環境経営(環境マネジメント)システム」(EMSEnvironmental
Management System)といいます。
環境経営(環境マネジメント)システムは、事業活動に伴い発生する環境へ
の負荷(資源・エネルギー使用量、廃棄物排出量等)を減らすとともに、環境
に配慮した施工及び製品、その他サービスを提供する等の環境への取組を行う
ために、建設業者が、
①自主的に環境への取組方針と目標等を定め(計画=P:Plan)
②その目標を達成するための組織体制を整備して必要な取組を行い
(実施=D:Do)
③システムの運用状況や目標の達成状況を把握・評価し、
(確認・評価=C:Check)
④改善し、定期的にシステムを見直していく(見直し=A:Action)
PDCA サイクルを基本とし、これによって環境経営システムと環境への取組の継
続的改善*を図っていくことを目的としています。
図:PDCA サイクル
継続的改善
計画:Plan
実施:Do
見直し:Action
確認・評価:Check
11
◆環境経営(環境マネジメント)システムを構築するメリット
皆さんの事務所や建設現場では、環境への取組について、次のような問題点
はありませんか?
・ルールを決めても、その場限りになってしまって、いつの間にか守られなく
なってしまう
・事業活動において、無理や無駄があることがわかってはいても減らせない
・目標を立てても、なかなか達成できない
・特定の人に仕事が集中し、その人が休むと仕事が進まない
このような場合は、このガイドラインに沿って、取組を進めてみてください。
PDCA サイクルに基づく環境経営(環境マネジメント)システムに取り組むと、
・一人、あるいは特定の人ではなく、全員で取り組む
・その場、その時限りの取組ではなく、決められたルール(基準)に基づいて
行動する
・取組にあたっての目標が明確になる
・取組の結果をきちんと評価できる
・目標が達成出来なかった場合は、原因を明らかにできる
・日々の取組を積み重ねることにより、年々継続的に改善できる
等、事務所や建設現場における様々な問題の改善に役立ちます。
また、併せて、環境経営(環境マネジメント)システムを用いて環境への取
組を行うことにより、次のような効果も期待できます。
・省資源、省エネルギー、廃棄物削減によるコストダウン
・環境汚染や事故による環境リスクの未然防止
環境関連法規等の遵守
そして何よりも、地球や地域の環境を守り、美しい地球を子供達に引き継い
でいくことができます。
2.エコアクション21の特徴
エコアクション21には、次のような特徴があります。
􀂾 中小規模の建設業者でも容易に取り組める環境経営システムです
エコアクション21では、建設業者の環境への取組を促進するとともに、
その取組を効果的・効率的に実施するため、国際標準化機構*のISO14001
規格*を参考としつつ、中小規模の建設業者にとっても取り組みやすい環境
経営システムのあり方を規定しています。
12
この環境経営システムを構築、運用、維持することにより、建設リサイク
ル等の環境への取組の推進だけでなく、経費の削減や施工性・品質・性能の
向上等、経営面でも効果があります。また、建設リサイクル法をはじめとし
環境関連法規等を遵守するための組織的な取組とルールを構築できます。
<環境経営システムの構築、運用、維持について>
環境経営システムの構築とは仕組みを作ることであり、運用とはその仕
組みに基づき実際に取り組むこと、維持とは作った仕組みを継続的に改善
していくことによりその仕組みを保つことです。
􀂾 必要な環境への取組を規定しています
環境経営システムが構築、運用、維持されているといっても、それだけで
は環境への取組を十分に実施していることにはなりません。エコアクション
21では、必ず把握すべき環境負荷の項目として、二酸化炭素排出量、廃棄
物排出量、総排水量、資源等使用量及び化学物質使用量を規定しています。
建設業においては、本社や支社等の事務所における環境に配慮したオフィ
ス活動だけでなく、建設現場等も含め、計画・設計、現場での施工、改修、
解体工事等において環境への取組を実施することが必要です。
さらに、必ず取り組んでいただく行動として、省エネルギー、廃棄物の削
減・リサイクル、節水、化学物質使用量の削減(化学物質を取り扱う建設業
者の場合)、グリーン購入、自らが施工・販売・提供する製品及びサービス
に関する取組を規定しています。
これらの環境への取組は、環境経営にあたっての必須の要件です。
􀂾 環境コミュニケーションに取り組みます
建設業者が環境への取組状況等を公表する環境コミュニケーションは、社
会のニーズであるとともに、自らの環境への取組を推進し、さらには社会か
らの信頼を得ていくために必要不可欠の要素となっています。
エコアクション21では、環境活動レポートの作成と公表を必須の要件と
して規定しています。環境コミュニケーションに対する真摯な姿勢こそが、
社会からの信頼を勝ち得るとともに、企業がより発展していくための重要な
方法の一つであると言えます。
􀂾 建設業者の自主的・積極的な取組を第三者が評価します
エコアクション21に自主的・積極的に取り組み、ガイドラインで規定し
ている環境経営システム及び環境活動レポートの要求事項(以下、「ガイド
ラインで規定する要求事項」という。)を満たす建設業者に対し、第三者が
一定の評価を与える制度としてエコアクション21の認証・登録制度を実施
しています。この制度において認証・登録を受けるためには、建設業者は「全
組織・全活動(事業活動及び自らが施行・販売・提供する製品・サービス)
13
を対象にエコアクション21に取り組む」ことが必要です。
3.エコアクション21の構成
本ガイドラインは、次の4つのパートで構成しています。
エコアクション21では、第3章「環境経営システム」の要求事項に基づき
環境経営システムを構築、運用、維持するとともに、それらの取組等の結果に
ついて、第4章「環境活動レポート」の要求事項に基づいた内容の環境活動レ
ポートを作成し公表します。そのためには、第5章「環境への負荷の自己チェ
ックの手引き」を参考に、事業活動に伴う環境への負荷を把握するとともに、
第6章「環境への取組の自己チェックの手引き」を参考に、環境への取組状況
を把握し、環境への負荷を削減するための取組のあり方を検討します。

第3章 環境経営システム [#b16f9dbd]

エコアクション21では、建設業者の環境への取組を促進するとともに、
その取組を効果的・効率的に実施するため、中小規模の建設業者でも取り組
みやすい環境経営システムのあり方を規定しています。環境経営システムは、
全体で13の要求事項で構成しています。

第4章 環境活動レポート [#i99d91f0]

エコアクション21では、環境経営システムの要求事項に基づいて取り組
んだ結果等について、環境活動レポートに取りまとめて公表することを規定
しています。環境への取組の成果を取りまとめて公表することは、環境コミ
ュニケーションの第一歩となります。

第5章 環境への負荷の自己チェックの手引き [#i3d0ebf6]

この手引きは、建設業の事業活動に伴う環境への負荷の容易な把握方法を
提示しています。環境経営システムを構築し、環境への取組を適切に実施す
るためには、まずどのような環境負荷が発生し、それがどの程度の量なのか
等、自己の環境負荷の状況を正しく把握することが必要不可欠です。
14

第6章 環境への取組の自己チェックの手引き [#rb2e5ae6]
この手引きは、環境のために建設業者に期待される具体的な取組のチェッ
クリストとなっています。この自己チェックにより、環境への取組状況を認
識し、今後実施していくべき具体的な取組を明らかにすることができます。
特に、エコアクション21にはじめて取り組む場合は、現状調査(初期調査)
として環境への負荷並びに環境への取組状況を把握することからはじめます。
4.エコアクション21の取組フロー
エコアクション21に取り組む場合、一般的には次のような手順が考えられ
ます。実際の取組の手順は、第3章「環境経営システム」の要求事項13 項目の
並びとは異なることもあります。特にエコアクション21にはじめて取り組む
場合は、最初に実施体制を決める他、環境に関する現状調査(初期調査)を実
施する等、2年目以降と手順が異なります。
はじめて取り組む場合の手順としては、まず代表者が、エコアクション21
に組織全体で取り組むことを決定し、取組の対象となる組織と活動の範囲を明
確にします。エコアクション21の取組にあたっては、代表者のリーダーシッ
プが何よりも重要です。
次に、エコアクション21に取り組むための、実施体制を決めます。
そのうえで、環境に関する現状調査(初期調査)として、第5章「環境への
負荷の自己チェックの手引き」及び第6章「環境への取組の自己チェックの手
引き」をもとに、事業活動に伴う環境負荷の把握と環境への取組状況、組織に
適用される環境関連法規等を把握します。そして、その結果を踏まえて、第3
章「環境経営システム」の要求事項に基づき環境経営システムを構築します。
環境経営システムの構築においては、計画の策定(Plan)、計画の実施(Do)、
取組状況の確認及び評価(Check)及び全体の評価と見直し(Action)のPDCA
サイクルを基本とし、この結果を環境活動レポートとして作成・公表します。
以後、このサイクルを繰り返すことにより継続的改善を図っていきます。
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図:エコアクション21の取組フロー
エコアクション21へ取り組むことを決定
環境方針の策定
環境目標及び環境活動計画の策定
実施体制の構築
環境への負荷の自己チェックの実施
環境への取組の自己チェックの実施
環境活動レポートの作成と公表
全体の評価と見直し(Action)
計画の実施(Do)
取組状況の確認及び評価(Check)
代表者(経営者)が組織全体
で取り組むことを決定する
計画の策定
(Plan)
取組の対象組織・活動の明確化
環境経営システムの
構築・運用・維持
2年目以降は、環境活動
レポートについても見直し
を行います
見直し
2つの自己
チェックが
現状調査
になります
16

第2章 エコアクション21の認証・登録制度の概要

1.エコアクション21の認証・登録制度の目的
事業者のエコアクション21の取組を推進し、その取組をよりよいものとし
ていくためには、事業者の取組を適切に評価して必要な指導・助言を行うとと
もに、適切な取組を行っている事業者に対し、第三者がガイドラインに適合し
ていることを認めることにより、社会的な評価や信用を得られるようにする仕
組みが必要です。
エコアクション21の認証・登録制度は、環境省が策定したエコアクション
21ガイドラインに基づき、認定を受けたエコアクション21審査人が、事業
者によるエコアクション21ガイドラインに沿った取組を審査し、そのガイド
ラインへの適合をもって認証・登録するもので、2004 年10 月にはじまりました。
また、この制度を通じて、認証・登録された事業者の環境活動レポートを公開
すること及び審査を通じて必要な指導助言を行うことも目的としています。
2.エコアクション21の認証・登録制度の運営
エコアクション21の認証・登録制度の概要は、以下のとおりです。
○運営主体:エコアクション21中央事務局
中央事務局では、次の業務を行います。
・事業者の審査を行うエコアクション21審査人の試験、認定及び登録
・エコアクション21審査人の研修の実施
・地域におけるエコアクション21認証・登録制度の拠点である地域事務局の認定
・認証・登録の可否の最終的な判定
・事業者の認証・登録
・認証・登録した事業者の環境活動レポートの公表
・ガイドラインへの適合性の審査や認証・登録可否判定のための手引きの策定
・(必要に応じて)業種別ガイドラインの策定及び公表
・エコアクション21の普及推進
エコアクション21審査人は、次の業務を行います。
・事業者のガイドラインへの適合性の審査
・環境への取組に関する指導、助言
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エコアクション21地域事務局は、次の業務を行います。
・事業者からの審査申込の受付
・審査人の選任
・認証・登録の可否の判定
・エコアクション21審査人の研修の実施
・地域におけるエコアクション21の普及推進
審査人及び地域事務局のリストは、中央事務局のホームページで公開されて
います。
3.認証・登録することのメリット
エコアクション21ガイドラインに適合していると認められた建設業者には、
中央事務局が「エコアクション21認証・登録証」を発行し、そのホームペー
ジ上で認証・登録事業者リストに掲載するとともに、建設業者の環境活動レポ
ートを公開します。
また、エコアクション21のロゴマークを会社のパンフレットや名刺等に使
用することができます。その他にも、認証・登録することにより次のようなメ
リットがあります。
・年に一度の審査を受けることで、継続的な環境経営システムの改善につなが
ります(審査の場では、審査人による指導・助言を受けることができます)
・協力業者や特約店等のグリーン化に対応することができます
環境活動レポートを作成・公表することにより、利害関係者*に対しての信
頼性が向上し、企業イメージ、ブランド力の向上が期待できます
・金融機関による低利融資措置*や、公共事業への入札参加*の機会が増える
場合があります
4.認証・登録の基本的要件
エコアクション21の認証・登録を受ける建設業者は、環境省ガイドライン
2009 年版に準拠した本ガイドラインで規定する要求事項に基づき、以下の原則
を満たした取組を適切に実施したうえで、審査人による所定の審査を受審し、
判定委員会*の審議を経て、これらの要求事項に適合していると認められること
が必要です。
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①ガイドラインで規定する要求事項に基づき、計画の策定(Plan)、計画の実施(Do)、
取組状況の確認及び評価(Check)及び全体の評価と見直し(Action)のPDCA サイク
ルの環境経営システムを適切に構築していること
②ガイドラインで規定する要求事項に基づき構築された環境経営システムを適切に運用
し、維持していること(初めて認証・登録する事業者は、受審までに少なくとも3ヶ
月以上、システムを運用することが必要です)
③ガイドラインで規定する要求事項に基づき、環境負荷(二酸化炭素排出量・廃棄物排
出量・総排水量等)を把握し、必要な環境への取組(二酸化炭素・廃棄物の排出量の
削減、水使用量・化学物質使用量の削減、グリーン購入、自らが施工・販売・提供す
る製品及びサービスに関する取組等)を適切に実施していること
④ガイドラインで規定する要求事項に基づき、代表者による全体の評価と見直しを行っ
ていること
⑤ガイドラインで規定する要求事項に基づき、環境活動レポートを定期的に作成し、公
表していること
⑥事業活動の内容(業種・業態・規模)と、認証・登録の対象組織及び範囲、環境への
負荷の自己チェック及び環境への取組の自己チェックの内容、環境方針・環境目標・
環境活動計画の内容、環境活動レポートの内容が整合しており、「全組織・全活動」を
対象としてエコアクション21に取り組んでいること、あるいは取り組むことを明確
にしていること、または段階的に対象範囲を拡大することを明確にしていること
5.業種別ガイドラインと審査及び判定の手引き
エコアクション21の認証・登録制度においては、環境省策定のガイドライ
ンに準拠して公的機関または中央事務局によって策定された特定の業種向けの
ガイドライン(業種別ガイドライン)を、環境省策定のガイドラインに準ずる
ものとして取り扱っています。
業種別ガイドラインが策定された業種の事業者においては、それぞれの業種
別ガイドラインに基づきエコアクション21の取組を行うことが必要です。
本ガイドラインは、環境省ガイドライン2009 年版に準拠して、エコアクショ
ン21中央事務局が策定した、建設業者を対象としたガイドラインです。エコ
アクション21の認証・登録を受けることを希望する建設業者は本ガイドライ
ンで要求された事項を満たした環境経営システムを構築、運用、維持すること
が必要です。
また、中央事務局では、エコアクション21の認証・登録制度の信頼性を高
め、公正・公平な手続きにより、認証・登録制度を運営するために、実施要領
及び各種の規程を策定するとともに、審査人による審査と地域事務局の判定業
務の手順と判断の目安として「審査及び判定の手引き」を策定しています。
業種別ガイドライン、実施要領及び各種の規程、審査及び判定の手引きは、
19
中央事務局のホームページに掲載されています。
図:エコアクション21ガイドラインと業種別ガイドライン等の関係
6.認証・登録の手順
エコアクション21の登録審査を受審するためには、本章第4項の認証・登
録の基本的要件に掲げる事項を満たしたうえで、環境経営システムに基づく取
組を3ヶ月以上実施し、必要な環境関連法規等を遵守していることが必要です。
<認証・登録の手順>
①認証・登録を希望する建設業者は、審査申込書を環境活動レポートとともに、最寄り
の地域事務局宛に郵送し、審査の申込みをします。(審査申込書は、中央事務局ホー
ムページより、ダウンロードできます。)
②地域事務局は、審査を担当する審査人を選任し、受審する建設業者に通知します。
③審査人は、地域事務局及び受審する建設業者より、審査に必要な書類を受領します。
④審査人は、登録審査(書類審査、現地審査)を実施します。
建設業者の場合、事務所だけでなく建設現場の現地審査が必須となります。
⑤審査人は、審査の結果を、審査結果報告書に取りまとめ、地域事務局に提出します。
⑥地域事務局の判定委員会は、審査人の報告に基づき、受審した建設業者の認証・登録
の可否を判定し、中央事務局に報告します。
⑦中央事務局は、受審した建設業者の認証・登録の可否を地域事務局判定委員会の報告
エコアクション21ガイドライン2009年版
(環境省策定)
エコアクション21業種別ガイドライン
(公的機関又はエコアクション21中央事務局策定)
認証・登録に当たってはガイドラインと同等の取り扱い
エコアクション21認証・登録制度
運営のための実施要領、各種規程
(エコアクション21中央事務局策定)
普及促進


普及促進
エコアクション21審査及び判定の手引き
(エコアクション21中央事務局策定)
審査及び判定のための手順と判断の目安
20
に基づき判断し(必要に応じて中央事務局判定委員会で審議)、受審した建設業者に
判定結果を通知します。
⑧受審した建設業者は、中央事務局に認証・登録料を納付します。
⑨中央事務局は、受審した建設業者と認証・登録契約を締結します。
⑩中央事務局は、受審した建設業者に認証・登録証を送付するとともに、ロゴマークの
使用を認め、事業者の環境活動レポートをホームページで公開します。
⑪認証・登録は、2年ごとの更新となります。認証・登録した建設業者は、認証・登録
の概ね1年後に中間審査、認証・登録から2年以内に更新審査をそれぞれ受審し、適
合と認められた場合は、登録時と同様の手続きを経て、登録の更新を行います。
また、認証・登録を希望する建設業者の方は、エコアクション21認証・登
録手続規程に従ってください。
実施要領、認証・登録手続規程及び各種の申請書等は、中央事務局のホーム
ページに掲載しています。
エコアクション21中央事務局URL:http://www.ea21.jp/
図:エコアクション21認証・登録の手順
エコアクション
21
取組事業者
(認証・登録を希望する事業者、受審事業者)
事務局
エコアクション
21
地域事務局
エコアクション
21
中央事務局
エコアクション
21
審査人
①審査の申込
②審査人の選任
②審査人の通知
③必要書類送付③必要書類送付
④審査の実施
⑤審査結果報告
⑥判定
結果
報告
⑦判定結果の通知
⑧認証・登録料の納付
⑨認証・登録契約の締結
⑩認証・登録証の送付、ロゴマークの使用承認
21

第3章 環境経営システム

本章では、エコアクション21における環境経営システムの要求事項を定め
ています。
エコアクション21に取り組み、認証・登録を受ける建設業者は、この環境
経営システムの要求事項に適合した環境経営システムを構築、運用、維持する
ことが必要です。
ポイント1:環境経営システムは13 項目から構成しています
環境経営システムは、計画の策定(Plan)、計画の実施(Do)、取組状況の確
認及び評価(Check)及び全体の評価と見直し(Action)のPDCA サイクルを基
本とし、全体では13 の項目から構成されています。
このPDCA サイクルを繰り返すことによって、環境経営システムを改善して
いくとともに、環境への取組の効果を高めていくことができます。このような
積み重ねにより環境への取組及び環境経営システムの「継続的な改善」を図っ
ていきます。
ポイント2:項目毎に要求事項を規定しています
各項目の中で の中の「○○する。」または「○○を行う。」と規定
している事項は、環境経営システムの具体的な要求事項となっています。認証・
登録を受けるためには、この全ての要求事項に適合した環境経営システムを構
築、運用、維持することが必要です。
􀂾 要求事項の「○○する。」は「○○しなければならない。」と同じ意味です。
ポイント3:項目毎に要求事項の解説をしています
項目毎に要求事項の内容について解説しており、具体的にどのような取組を
行う必要があるのかを説明しています。解説を理解して、環境経営システムを
構築、運用、維持してください。
22
ポイント4:より積極的な取組を進めるための推奨事項を記載しています
推奨事項は、要求事項ではありませんが、建設業者の規模により、可能であれ
ば取り組むことが望ましい内容を記載しています。特に、規模が比較的大きな
組織※においては、推奨事項の一部を「規模が比較的大きな組織を対象にした
要求事項」として取組を求めています。また、エコアクション21に取り組ん
で数年が経過した組織においては、環境経営システムをより効果的に運用し、
維持するために、審査に際して要求事項に準じたものとして取組が求められる
場合もあります。その他の組織においても、積極的な取組として、実施するこ
とが期待されます。
※規模が比較的大きな組織とは、一つの目安として、「従業員数100 人以上」の組織を指
します。
◆環境経営システムの要求事項と実際の取組
どのように取り組むかは、皆さんの創意工夫で
環境経営システムの要求事項は、取り組まなければならない項目を規定して
いますが、どのような方法及び内容であればその要求事項に適合するかは、事
業者の規模、業種・業態等により異なると考えられます。どのような取組を、
どのように実施すれば効果的・効率的かは、各建設業者の創意工夫に委ねられ
ていると言えます。
各項目の解説において具体的な方法や内容を示していますので、これを踏ま
えて環境経営システムを構築、運用、維持し、環境への取組を積極的に行って
いただくことを期待しています。
継続的改善Plan
Do
Check
Action
6.実施体制の構築
7.教育・訓練の実施
8.環境コミュニケーションの実施
9.実施及び運用
10.環境上の緊急事態への準備及び対応
11.環境関連文書及び記録の作成・管理
12.取組状況の確認並びに問題の是正
及び予防
13.代表者による全体の評価と見直し
1.取組の対象組織・活動の明確化
2.環境方針の策定
3.環境負荷と環境への取組状況の
把握及び評価
4.環境関連法規等の取りまとめ
5.環境目標及び環境活動計画の策定
計画の策定
計画の実施
全体の評価と見直し
取組状況の確認及び評価
図:環境経営システムとPDCA サイクル
23
Ⅰ.計画の策定(Plan)
環境負荷の削減、環境への取組の推進等をどのように行っていくかを具体的
に計画するのが「Ⅰ.計画の策定(Plan)」の段階です。計画が適切に策定され
ていなければ、その結果の評価や見直しを適切に行うことができません。まず
取組の対象組織・活動を明確にし、現状調査でもある環境への負荷の自己チェ
ック及び環境への取組の自己チェックを行い、その結果を踏まえて、適切な環
境目標、環境活動計画を策定することが必要です。
1.取組の対象組織・活動の明確化
組織は、全組織・全活動(事業活動及び製品・サービス)を対象としてエコア
クション21に取り組み、環境経営システムを構築、運用、維持する。
認証・登録にあたっては、対象とする組織及び活動を明確にする。
[解説]
環境問題への対応のあり方を考えたとき、一部の組織や活動だけを対象とし
て、環境への取組を行うことは好ましくありません。そのためエコアクション
21に取り組むにあたっては、全組織・全活動・全従業員※を対象とし、全社的
に取り組むことが必要です。
建設業者は、以下の表に示すよう事務所と建設現場等の両方のサイトで活動
しています。また、その事業活動は、計画・設計~施工~改修~解体といった
「建築物・工作物等のライフサイクル」の全体に渡っています。エコアクショ
ン21ではこれら全体を取組の対象範囲※に含めます。
エコアクション21の取組は事務所及び建設現場等の両方で実施することが
必要です。
表:建設業のサイトと事業活動
サイト 事業活動
■事務所
(本社・支社・営業所・倉
庫・資機材置場等)
■オフィス活動等(施設管理業務を含む)
■計画・設計に係る活動
■その他の活動(新技術の開発、地域貢献等)
■工場・プラント ■建設資材の工場やプラント等での製造活動
■建設現場等 ■施工~改修~解体工事に係る活動
ただし、事務所が複数存在する場合等、規模が比較的大きい建設業者におい
ては、本社や環境負荷が比較的大きいサイト及びその建設現場から取組をはじ
め、その後、段階的に対象組織やその建設現場に拡大していくことも可能です。
その場合、活動に関しては対象とした組織における全ての活動を対象とするこ
24
と、全組織に段階的に拡大する方針とそのスケジュールを明確にすること、こ
のことを環境活動レポートに記載することが必要です。
なお、一部の比較的環境負荷が小さい組織やサイトのみを対象としたり、環
境負荷の大きな組織を対象範囲から外したりすることがないようにします。
建設業においては、建設現場等の下請等の協力会社には、環境への取組の協
力を要請することが必要です。
※全従業員とは、対象組織で働く全ての者を意味し、派遣社員、アルバイト
等を含みます。
※エコアクション21に取り組むにあたり、対象とする組織及び対象とする
活動の両方を総称して取組の「対象範囲」と言います。
対象範囲について、既に組織の一部においてISO14001 あるいは他の環境マ
ネジメントシステムの認証を取得している場合は、これらの対象範囲を合
わせて、全組織がいずれかのマネジメントシステムの範囲に含まれるよう
対象範囲を設定してください。
図:エコアクション21の取組体制の例と取組の対象範囲
代 表 者
プラント部工場長 工事部(課)長××営業所長
エコアクション
21担当者
エコアクション
21担当者
社員
建設現場責任者 建設現場責任者
エコアクション
21担当者
社員社員
建設現場等
下請等の協力会社
社員
エコアクション
21担当者
社員
エコアクション
21担当者
環境管理責任者*
事務所
25
2.環境方針の策定
代表者(経営者)は、環境経営に関する方針(環境方針)を定め、誓約する。
環境方針は、次の内容を満たすものとする。
・組織の事業活動に見合ったものとする
・環境への取組の基本的方向を明示する
・組織に適用される環境に関する法規等の遵守
じゅんしゅ
を誓約する
環境方針には、制定日(または改定日)を記載し、代表者が署名する。
環境方針は、全ての従業員に周知する。
[解説]
環境方針は、組織が自主的、積極的に環境経営に取り組み、環境負荷の継続
的な削減に取り組んでいくことについての社会的な誓約(約束)であるととも
に、組織の環境への取組の基本方針を示すものです。
「事業活動に見合ったものとする」「環境への取組の基本的方向を明示する」
とは、環境への取組を進めるにあたって定めた、自らの事業活動、特に建設業
の実態を踏まえた基本的な方針(重点的に取り組むべき分野)のことであり、
取組の方向性のことです。
建設業においては、本社・支社等の事務所における環境負荷を低減させる取
組の他、環境に配慮した計画・設計に係る活動、環境負荷の低減に資する工法
や作業の採用、地域貢献活動、施主に対する環境に配慮した建築物・工作物等
の提案、建設資材等のグリーン購入、建設廃棄物の発生抑制・削減・リサイク
ルの取組、さらには建設現場等における様々な環境配慮活動等、建設業の実態
を踏まえた環境方針を策定し、取組の方向性を明示することが必要です。
環境方針には数値目標等を掲げる必要はありませんが、取組の基本的方向が
わかりやすく盛り込まれていることが必要です。
環境方針の策定にあたっては、次頁の「表:事業活動と環境への取組」を参
考に、代表者が、自らの環境への思いや考えを踏まえ、自らの言葉で、自らの
組織の特徴を表すことが必要です。
全従業員への周知については、従業員がその内容を具体的に理解し、取り組
むことができるよう、掲示や会議、朝礼等を活用して行います。
26
◆事業活動と環境への取組
活動範囲
環境への取組
環境負荷を低減する取組 環境に有益な取組
事務所
すべての建
設業者

例>
事務所の節電や節燃、省エ
ネ・省資源型設備機器の導入
による二酸化炭素の削減、コ
ピー用紙の使用量削減等に
よる一般廃棄物の削減、洗車
等の水使用量の削減、使用資
材の化学物質の適正管理

例>
事務用品のグリーン購入の推
進、建設資材のグリーン購入
の推進、環境にやさしい施工
の推進、環境配慮型製品の販
売の促進、壁面や屋上緑化の
推進、敷地内の緑化の推進、
地域の環境関連活動への参
加、等
特に元請事
業者や比較
的規模の大
きな事業者

例>
上記に加えて、エネルギーの
効率的使用、使用資材の化学
物質の低減、協力会社や下請
等の協力会社に対する環境へ
の取組参加の促進

例>
環境に配慮した省エネ・省資
源型の設計、施主に対する環
境に配慮した建築物・工作物
等の省エネ・省資源型設備機
器の導入、壁面・屋上等緑化、
ビオトープの創出等の提案、
生物多様性保全の取組、土壌
汚染対策の推進、環境コミュ
ニケーションの実施、環境関
連の社会貢献活動の実施、等
建設現場等
すべての建
設業者

例>
建設機械等の燃料使用量の
削減、建設リサイクルの推進、
濁水発生の低減、騒音や振動
の低減、粉じん発生の低減、
使用資材の化学物質の適正
管理、排出ガス対策型建設機
械等環境配慮型建設機械等
の使用、等

例>
省エネ・省資源型の建設機械
の積極的使用、環境にやさし
い施工の推進、環境にやさし
い作業の促進、環境に配慮し
た資材の使用、等
特に元請事
業者や比較
的規模の大
きな建設業

例>
粉じん発生防止施工の促進、
濁水発生防止施工の促進、低
騒音施工の促進、低振動施工
の促進、使用資材の化学物質
の低減、建設現場等の生物多
様性の保全への取組、等

例>
最新式環境配慮型建設機械
の使用、建設現場等の事前環
境調査の実施及び対策、環境
配慮型工法の採用、環境配慮
型施工の提案、建設現場等周
辺の生物多様性保全や自然
との共生と調和の取組、等
○建設資材の工場やプラント等の場合は、製造工程での環境負荷等を考慮して環境方針を
策定してください。
27
3.環境への負荷と環境への取組状況の把握及び評価
対象範囲における事業活動に伴う環境負荷を「環境への負荷の自己チェックの
手引き」をもとに把握し、その結果を踏まえ、事業活動の中で環境に大きな影
響を与えている環境負荷及びそのもとになる活動を特定する。
環境負荷のうち、二酸化炭素排出量、廃棄物排出量、総排水量(あるいは水使
用量)、資源等使用量(使用する主な建設資材)、化学物質使用量(化学物質を
取り扱う建設業者)は必ず把握する。
事業活動における環境への取組状況を「環境への取組の自己チェックの手引き」
をもとに把握する。
[解説]
<環境への負荷の把握>
環境への取組を行うためには、まず、自らの事業活動に伴う環境への負荷が
どれだけ発生しているのかを知ることが重要です。環境への負荷とは、どのよ
うな資源・エネルギーをどの程度消費しているか、二酸化炭素や廃棄物等をど
の程度排出しているか等です。
そこで、第5章の「環境への負荷の自己チェックの手引き」をもとに、別表
1の「環境への負荷の自己チェックシート」を用いて、事業活動に伴う環境負
荷を把握します。そして、その結果を踏まえて、自らの事業活動で環境に大き
な影響を及ぼしている活動、施設、設備、資材、工種、工程等を特定します。
次に、特定した活動等に対して、環境目標を策定し環境負荷を削減するための
取組を行います。
建設業では、事業活動全般(事務所におけるオフィス活動や計画・設計に係
る活動及び建設現場等における施工~改修~解体に係る活動)から発生する環
境負荷と環境への取組状況の把握及び評価を行うとともに、事務所及び建設現
場等の周辺環境(周辺住民や自然環境等)も視野に入れた影響を可能な限り幅
広く捉えることが重要です。
また、使用資材は環境への負荷に大きく影響するため、生コンクリートやア
スファルト・コンクリート、木材、土砂等の主な資源等使用量は必ず把握しま
す。
なお、二酸化炭素排出量、廃棄物排出量及び総排水量の把握を必須としてい
るのは、現在の環境問題の中でも、地球温暖化対策と循環型社会の構築が、特
に重要な課題となっているためです。化学物質使用量については、適正な使用
及び管理の重要性から、施工段階で使用する製品等に含まれる化学物質(接着
剤、防水剤、塗料等)を把握します。把握する化学物質については、原則とし
て、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法
律(化管法、参考1の主な環境関連法規を参照)」のPRTR 制度*対象物質とし、
把握方法等の詳細については、別表1「環境への負荷の自己チェックシート」
の④化学物質使用量に記載してあります。
28
<環境への取組状況の把握及び評価>
次に、現在どのような環境への取組を行っているかについて、第6章の「環
境への取組の自己チェックの手引き」をもとに別表2の「環境への取組の自己
チェックリスト」を用いて把握します。そして環境負荷の把握結果等を踏まえ
て、チェックリストにある取組内容を参考に、今後どのような取組を行うこと
ができるかを検討します。検討した結果を、環境目標や環境活動計画の内容に
反映させます。その際、自らが施工・販売・提供している製品及びサービスに
おける環境への取組状況についても把握し検討を行ってください。
建設業においては、事務所及び建設現場等の両面から環境への取組状況を把
握することが必要です。
別表2の「環境への取組の自己チェックリスト」を用いた取組状況の把握は、
エコアクション21にはじめて取り組む建設業者は現状調査(初期調査)とし
て必ず実施します。2年目以降については、初年度の現状調査のように全ての
項目についてチェックする必要はありません。初年度の把握結果をもとに、チ
ェックリストにある取組項目を参考に環境活動計画を策定する等、環境への取
組を継続的に改善するために、事業者の実状に合わせて活用してください。
推奨事項
・建設現場事務所に事務員が常勤するような建設現場では、建設現場毎に
環境への負荷に関するデータを収集し、把握する
・「環境への負荷の自己チェックの手引き」をもとに、二酸化炭素排出量、
廃棄物排出量、総排水量(あるいは水使用量)、化学物質使用量(化学
物質を取り扱う建設業者の場合)以外の環境への負荷に関するデータを
収集し把握する
・事業活動全体のマテリアルフロー*、マテリアルバランス*を把握する
・環境影響の大きな活動等の特定にあたっては、使用量(排出量)の多寡、
使用や発生の頻度、有害性等を考慮し、評価の基準を定める
4.環境関連法規等の取りまとめ
事業を行うにあたって遵守
じゅんしゅ
しなければならない環境関連法規及びその他の環
境関連要求事項を整理し、一覧表等に取りまとめる。
環境関連法規等は常に最新のものとなるよう管理する。
[解説]
対象組織の事業活動、製品及びサービスに適用される環境関連法規等及びそ
の内容について、正しく理解し把握しておくことが必要です。また、環境関連
29
法規等は最低でも年に1回、例えば年度末または年度はじめに見直しを行い、
常に最新のものとする必要があります。
環境関連法規等には、国や府省が定めた法令、省令、自治体等が定めた条例、
規則、その他の環境関連要求事項としては、地域との協定、顧客(施主・納入
先・取引先)からの要請、業界団体の取り決め等があります。
建設業の場合は、建設現場の設計図書*や特記仕様書*等に遵守すべき事項が
記載されている場合がありますので、注意が必要です。
どのような法規等が該当するかについては、環境省ホームページ、事業所所
在地及び建設現場等の都道府県、政令市ホームページで情報収集したり、事業
所所在地の地方公共団体に問い合わせること等も一つの方法です。
また、取りまとめにあたっては、該当する条項、遵守すべき項目等を明確に
する必要があります。環境関連法規等については、環境汚染物質等の排出濃度
の規制だけでなく、公害を発生させる設備等の届出、地球温暖化防止や廃棄物
の減量・リサイクル等に関する計画の策定、責任者や有資格者の選任と届出、
製品及びサービスにおける環境に関する適合基準等を規定している場合があり
ます。それらについて、何を遵守し、そのために具体的にどのような取組をす
る必要があるのかを明確に取りまとめることにより、遵守を確実なものとしま
す。また、顧客(納入先・取引先)からの要請がある場合は、その内容等を明
確にすることが必要です(製品における化学物質に関する要請等)。
具体的な環境関連法規等の例及び取りまとめ方については、「参考1 主な環
境関連法規」を参照してください。
◆建設業において、関係する主な環境関連法規
特に中小規模の建設業者にとって必要と考えられる法規等については、名称
の頭に○を付記しています。
①建築物・工作物等の建築・土地の形状の変更等の際に関連する法律
○建築基準法、環境影響評価法 等
②地球温暖化対策・省エネルギー関連
エネルギーの使用合理化に関する法律(省エネ法)、○特定製品に係るフロ
ン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(フロン回収破壊法)、住
宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計、施工及び維持保全の指
針(国土交通省告示) 等
③大気汚染防止
大気汚染防止法(大防法)、○自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状
物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法、特定特殊自動
車排出ガスの規制等に関する法律(オフロード法)、排出ガス対策型建設機
械普及促進に関する規程(国土交通省告示) 等
30
④水質汚濁防止
○水質汚濁防止法(水濁法)、○浄化槽法、下水道法、河川法 等
⑤騒音規制、振動規制、悪臭防止
○騒音規制法、振動規制法、悪臭防止法 等
⑥土壌汚染防止
土壌汚染対策法(土対法) 等
⑦適正な廃棄物処理
○廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)、建設副産物*適正処理推
進要綱(国土交通省)、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関
する特別措置法 等
⑧リサイクルの推進
資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法)、○建設工事
に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)、○特定家庭用
機器再商品化法(家電リサイクル法)、建設業に属する事業を行う者の再生
資源の利用に関する判断の基準となるべき事項を定める省令(国土交通省)、
建設業に属する事業を行う者の指定副産物に係る再生資源の利用の促進に
関する判断の基準となるべき事項を定める省令(国土交通省) 等
⑨化学物質管理
ダイオキシン類対策特別措置法、農薬取締法 等
⑩自然環境・緑地保全
景観法 等
⑪その他
○消防法、建設工事公衆災害防止対策要綱、高圧ガス保安法 等
☆環境法規制の詳細、動向等について
(社)日本建設業団体連合会*監修の「建設工事の環境保全法令集」には常に
最新の環境関連法規等が記載されているだけでなく、建設現場等にて活用でき
るようにと、「環境法規制等順守チェックリスト*」が資料編に記載されていま
す。こういった法令集等も活用して取りまとめを行ってください。またこのチ
ェックリストは、Web で常に最新版が公開されているとともに、建設現場等の状
況に合わせて修正が可能で容易に活用できるエクセル版も公開されています。
31
5.環境目標及び環境活動計画の策定
環境方針、環境負荷及び環境への取組状況の把握・評価結果を踏まえて、具体
的な環境目標及び環境活動計画を策定する。
環境目標は、可能な限り数値化し、二酸化炭素排出量削減、廃棄物排出量削減、
総排水量削減、化学物質使用量削減、グリーン購入、自らが施工・販売・提供
する製品及びサービスに関する項目について、中長期の目標と単年度の目標を
策定する。
環境活動計画においては、環境目標を達成するための具体的な手段、日程及び
計画の責任者を定める。
環境目標と環境活動計画は、関係する従業員に周知する。
[解説]
建設業においては、事務所及び建設現場等における環境目標及び環境活動計
画を策定することが必要です(26 頁「表:事業活動と環境への取組」を参考に
してください)。特に、建設現場等における建設リサイクルに関する目標及び活
動計画は必ず策定します。
なお、下請の場合等、建設現場等における数値化された環境目標の策定が難
しい場合もあります。その場合には、関係者が努力すれば実施可能となるよう
な環境活動を目標とします。
環境目標は、「何を、どこまで、いつまでに行うか」を、環境活動計画は、環
境目標達成のために「どのような手段で、いつまでに、誰が責任をもって行う
か」を策定します。
策定にあたっては、環境への負荷及び環境への取組状況の把握等の結果を踏
まえるとともに、環境方針で明示した環境への取組の基本方針と整合させます。
具体的には、環境への負荷の把握で特定された、取組の対象とすべき環境負
荷及び活動等について環境目標を策定するとともに、原則として二酸化炭素排
出量削減(省エネルギー)、廃棄物排出量削減(あるいはリサイクル推進)、総
排水量削減(節水)、化学物質使用量削減(化学物質を使用する事業者の場合)、
グリーン購入、自らが施工・販売する製品及びサービスに関する目標を策定す
る必要があります。
また、環境目標としては、3~5年程度を目処とした中長期の目標と、単年
度の目標を策定するとともに、可能な限り数値化し、数値化できない場合でも
可能な限り目標の達成状況の目安となる指標等を策定します。
環境活動計画については、環境への取組状況の自己チェックの結果及びチェ
ックリストに例示された取組内容を踏まえて、単年度の環境目標に対応した具
体的な取組の内容(達成手段)、スケジュール及びそれぞれの計画の責任者と担
当者を決めます。
環境目標と環境活動計画は、毎年度見直すとともに、事業活動に大きな変更
があった場合は、速やかに改定します。
32
なお、環境負荷の状況によっては、技術的、経済的にこれ以上の削減が難し
い場合もあります。また賃貸オフィス等で水道料や廃棄物処理費等が共益費に
含まれていて使用量の把握ができない場合や短期間の仮設事務所もあります。
そのような場合は、定量的な環境目標の策定は行わず、定性的な環境目標を策
定するか、あるいは環境配慮の取組を手順化し、その取組状況を定期的に確認
する等、監視・測定を適切に行います。
化学物質使用量削減についても、施工上の使用量が極めて少ない、また製品
の仕様書で使用量等が決められており自らの判断で削減することができない場
合等は、環境目標の策定は行わず、化学物質を適正に管理していることを定期
的に確認します。
環境目標と環境活動計画は、関係する従業員に周知します。
推奨事項
・建設現場事務所に事務員が常勤するような建設現場では、建設現場毎に
環境目標及び環境活動計画を策定する
・建設工事に伴う騒音、振動、粉じん、濁水の発生等については、可能な
限り目標を策定する
・組織の規模等に応じ、組織全体の目標に加えて、部門別の目標を策定す

・環境活動計画について、単年度のみならず、中長期の環境目標と対応し
た中長期の環境活動計画を策定する
・事業活動を生物多様性の観点から見直す
・生物多様性の保全と持続可能な利用のため、具体的取組※の実施に努め

※生物多様性に関する具体的取組については、別表2の「4.その他 (1)生
物多様性の保全と持続可能な利用のための取組」を参照してください。
規模が比較的大きな建設現場※を対象にした要求事項
・該当する建設現場における二酸化炭素排出予定量を算出し、二酸化炭
素排出量削減に関する環境目標及び環境活動計画を策定します
※元請工事金額5,000 万円以上が一つの目安
◆環境目標及び環境活動計画の例

建設現場では>
一般的な建設現場では、例えば建設リサイクルの場合「2010 年度を基準と
して、中長期目標の2013 年度までに、全建設廃棄物排出量の再資源化率を5%
増やす。2011 年度は2%増やし、2012 年度では4%増やす。」等が考えられま
す。
環境活動計画における達成手段としては、例えば以下のような活動が考えら
れます。
33
・建設現場で建設廃材を分別する
・仮設材等で再使用が可能なものは使用する
・建設廃材のリサイクル工場等を探し、リサイクル原料とする
・自らの建設工事等から排出する建設廃材をリサイクルする 等
その他、
・△△建築工事における軽油使用量においては、昨年実施の同じ工種の×
×建設工事における使用軽油原単位(軽油使用量/床平米)の2%削減
する 等
環境活動計画における達成手段としては、例えば、以下のような活動が考え
られます。
・排出ガス対策型建設機械を使用する
・建設機械等の自主点検整備を実施する
・建設機械等の省エネ運転を徹底する
・サイクルタイムを短縮する
・土工等の施工管理基準を厳守する
・アイドリングストップする
スケジュールとしては、例えば「排出ガス対策型建設機械の導入を○月、エ
コ操作の教育を○月、エコ操作の徹底を○月」等が考えられます。

規模が比較的大きな建設現場※では>
建設現場における環境目標としては、例えば、以下のような例が考えられま
す。
・○○建設工事における施工計画時(見積もり段階)の二酸化炭素排出予
定量に対し、工事完了時には6%削減する
表:建設現場の二酸化炭素削減目標及び活動計画例
項目
使用及び
排出
予定量
目標 達成手段 スケジュール
結果と
評価
6%削減
省エネ建設機器の導入
省エネ運転の講習
省エネ運転の実施
*月

*月

*月

*月
*%削減
軽油(ℓ) *** *** ***
二酸化炭素
(kg-CO₂)
*** *** ***
※スケジュールの○は計画で、実施は●を付ける。

事務所では>
具体的な事業所における環境目標としては、例えば「2010 年度を基準とし
て、中長期目標の2013 年度末までに、全事業所で二酸化炭素の排出量を10%
削減する。2011 年度は3%削減し、2012 年度では6%削減する。」等が考えら
34
れます。
環境活動計画における達成手段としては、例えば、以下のような活動が考え
られます。
・不要な照明を消す
・冷暖房の適正温度を維持する
・省エネ機器を導入する
・オフィス機器を節電モードにする
・エコドライブ*を徹底する
・アイドリングストップを徹底する
・車両の自主点検整備を実施する
・低公害車に乗り換える
・燃費計やドライブレコーダーを取り付ける 等
スケジュールとしては、例えば「低公害車に乗り換えを○月、エコドライブ
の教育を○月、エコドライブの徹底を○月」等が考えられます。
◆グリーン購入並びに自らが施工・販売・提供する製品及びサービスに関する
環境目標について
エコアクション21をはじめとする環境経営システムにおいては、これまで
事務所や建設現場等における環境への負荷の削減に対する取組が重視されてき
ました。
しかし、持続可能な社会を構築していくためには、事務所や建設現場等にお
ける環境への負荷に対する取組と、自らが購入する資材や自らが施工・販売・
提供する製品及びサービスにおける環境への取組の両方が必要不可欠であり、
これらの取組は、事業活動における環境への取組の両輪であるということがで
きます。
そこで、特に建設業者がエコアクション21により積極的に取り組んでいた
だくために、企画・開発、計画・設計、資材等の調達や、輸送、施工・製造、
販売、使用・利用、改修・解体・廃棄等のライフサイクル全体を考慮した取組
*が必要となります。
目標は可能な限り数値化することが望まれますが、数値化できない場合は、
「使用する資材における再生資材等の環境配慮製品の情報を収集する」、「建築
物・工作物等の環境負荷を削減することを検討するための会議を設置する」、
「他社の取組状況を調査する」等の取組に関する環境目標を設定してください。
策定にあたっては、別表2の「環境への取組の自己チェックリスト」の「3.
事務所及び建設現場等の製品及びサービスに関する項目」を参考にしてくださ
い。
35
☆生物多様性とは
生物多様性条約では、全ての生物の間の変異性と定義し、生態系の多様性、
種間(種)の多様性、種内(遺伝子)の多様性という3つのレベルがあるとさ
れています。分かりやすく言えば、地域に固有の自然があり、それぞれに特有
の生き物がいること、そして、それぞれがつながっていることとも言えます。
私たちの豊かで安全な暮らしは、水、酸素、食料、繊維、木材、燃料、医薬
品、安定した気候、自然災害防止等、様々な自然の恵み(=生態系サービス)
によって成り立っています。一方で、近年、日本の国土面積の5分の1にも相
当する森林が毎年世界から失われており、生物種の絶滅速度はここ数百年で約
1,000 倍に加速する等、生物多様性を取り巻く状況はきわめて深刻です。
我が国では、生物多様性基本法において生物多様性に対する事業者の責務が
定められ、第三次生物多様性国家戦略*では、事業活動と生物多様性の関わりが
示されると共に、生物多様性の保全と持続可能な利用を社会経済的な仕組みの
中に組み込んでいくことが期待されています。そして、事業者の生物多様性に
関する活動への参画を促すことを目的に、「生物多様性民間参画ガイドライン*
(2009 年8月)」が策定されました。
将来に渡り、その「生物多様性」の恵みを享受し続けるためには、事業活動
が直接的、間接的に及ぼす影響を意識し、その恵みを保全するまたは持続可能
な利用を行っていく必要があります。
36
Ⅱ.計画の実施(Do)
環境方針、環境目標及び環境活動計画を達成するための仕組みを整備すると
ともに、これを実行するのが「Ⅱ.計画の実施(Do)」の段階です。計画を適切
に実施するための具体的なルールを定めることも含まれます。
6.実施体制の構築
エコアクション21環境経営システムを構築、運用、維持し、環境への取組を
実施するために効果的な実施体制を構築する。
実施体制においては、各自の役割、責任及び権限を定め、全従業員に周知する。
[解説]
建設業においては、事務所及び建設現場等のそれぞれにおける実施体制の構築
が必要となります。
環境経営システムを構築し、効果的な運用を図るためには、組織の代表者を
トップとする全員参加の実施体制を整備することが必要です。代表者や各部門
の責任者、各部門の実行責任者または担当者等の役割、責任及び権限を明確に
定めるとともに、組織の一人ひとりが、環境経営システムの中で自らがどのよ
うな役割を担っているのかを理解することが必要です。そのために、構築した
実施体制を図等に取りまとめ、全従業員に周知します。
また、代表者は、組織の規模等の必要性に応じて、環境管理責任者を任命し
ます。環境管理責任者は、環境経営システム全体の構築、運用、維持に関する
実務上の権限を代表者から委任され、責任を持つとともに、その状況を代表者
に報告します。
小規模な建設業者においては、各部門の責任者、環境管理責任者の役割を代
表者が兼ねることも可能です。建設現場等における実施体制では、施工計画段
階で整備する現場組織表に準じた実施体制が一般的で、予め実施体制の枠組み
を決めておきます。工事等を受注してから慌てて整備することがないようにし
ます。
推奨事項
・組織の代表者は、単に「かけ声」をかけるだけでなく、環境への取組を
適切に実行するための資源※を用意する
※資源とは、いわゆる「人・もの・金」のことで、環境への取組を実施するため
の必要な人員、設備、費用等を適切に準備することです
37
7.教育・訓練の実施
エコアクション21の取組を適切に実行するため、必要な教育・訓練を実施す
る。
[解説]
建設業においては、事務所での業務に従事する者及び建設現場等での業務に
従事する者のそれぞれに対して、教育、訓練を実施する必要があります。例え
ば、建設現場では新規入場者教育の実施に合わせて行う等します。
教育・訓練は、全従業員を対象としたものと、特定の業務に従事する者を対
象としたものがあります。特定の業務に従事する者とは、組織に適用される環
境法規等に関わる業務や、事業活動の中で特に環境に大きな影響を及ぼす活動
(建設機械等の運転等)、想定される緊急事態に対応する役割がある者等のこと
で、業務を行うために必要な資格や能力を確実に身につけることが求められま
す。
全従業員は、環境への取組を適切に実施するために、組織の環境方針を理解
するとともに、組織が策定した環境目標や環境活動計画等における自らの役割
や実施しなければならない取組について、十分に認識することが必要です。特
に管理職においては、部門の責任者としての役割、責任等を認識することが必
要です。併せて、環境問題(建設廃棄物等)の現状や環境経営の意味を知り、
何故、建設リサイクル等の環境への取組をしなければならないかを自覚するこ
とが重要です。
また、特定の業務に従事する者については、環境法規等が定める必要な資格
等を有すると共に、実際の現場等において適切な訓練を行う必要があります。
そのために一律に教育・訓練を行うのではなく、それぞれの業務や役割等に
応じた教育・訓練を適切に実施することが必要です。
教育・訓練の内容の例としては、次のようなものが考えられます。
􀂾 認識・自覚等を高めるもの
○全従業員
・環境問題の現状やエコアクション21における環境への取組の意
義、重要性等
・組織共通の環境目標及び環境活動計画の内容、手順
・担当する業務に関連した環境目標及び環境活動計画の内容、手順
・自らの役割及び責任
○管理職
・環境への取組の意義、重要性等
・エコアクション21の基本的な仕組み
・部門の環境目標及び環境活動計画の詳細
・部門の責任者としての役割、責任及び権限
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􀂾 特定の業務に従事するために必要なもの
○法規制に関連する業務の担当者
・法規制の詳細、遵守手順
・必要な資格、能力等(資格や能力の例:特別管理産業廃棄物管理
責任者*、危険物取扱者*、環境関連のCPD、CPDS*受講者等)
○環境に大きな影響を及ぼす活動に従事している者
例:排水処理担当者:排水処理手順、遵守すべき基準等
建設機械等運転担当者:運転作業手順書、遵守すべき基準等
緊急事態への対応者:緊急事態対応手順等
推奨事項
・教育・訓練の年間計画を策定し、階層別、職種別等、適切なプログラム
により実施する
・教育・訓練の実施結果を記録に残す
規模が比較的大きな組織※を対象にした要求事項
・教育訓練の実施結果を記録に残す
※従業員数100 人以上が一つの目安
8.環境コミュニケーションの実施
組織内において、エコアクション21に関する内部コミュニケーションを行う。
外部からの環境に関する苦情や要望を受け付け、必要な対応を行い、その結果
を記録する。
環境活動レポートを定期的に作成し、公表する。
[解説]
建設業においては、事務所及び建設現場等のそれぞれにおいて、内部及び外
部との環境コミュニケーションを図ることが必要です。
特に、建設工事に伴う周辺住民等からの苦情や要望は記録するとともに、適
切な対応を行うことが必要となります(例えば、工事準備段階で実施される住
民説明会等は記録する対象となります)。外部からの環境に関する苦情や要望に
ついては、これを受け付ける窓口(担当者)を設け、これに誠実に対応するこ
とが必要です。環境に関する苦情や要望の受付内容(いつ、誰から、どのよう
な内容、対応者等)、対応した結果(対応部署、対応策、結果等)については、
記録しておきます。また、対応の結果によっては、同様の苦情が起きないよう、
再発防止策を講じます。
組織における内部コミュニケーション*は、エコアクション21に効果的に取
39
り組むための重要な手段です。職場会議や掲示板、建設現場等での朝礼等を通
じて、環境目標及び環境活動計画の進捗状況等のエコアクション21に関する
情報を従業員に提供するとともに、従業員からの意見を受け付ける等、双方向
に情報をやりとりします。
また、建設業者が環境への取組状況等を公表する等の環境コミュニケーショ
ンは、社会のニーズであるとともに、自らの環境への取組を推進し、さらには
社会からの信頼を得ていくために必要不可欠な要素となっています。環境活動
レポートにより積極的に情報を公開していくことが、社会からの信頼につなが
ります。
推奨事項
・内部コミュニケーションを図るため、朝礼や掲示板、社内メール等を活
用して、環境経営システムや環境に関する情報を伝達する
・環境に関する改善提案等の内部意見を受け付ける手順を定める
・環境に関する苦情や要望を処理し、地域住民、利害関係者との双方向の
環境コミュニケーションを実施する手順を定める
・自らが施工・販売・提供する製品及びサービスの環境に関する苦情や要
望(顧客、施主、取引先、地域等からの)に対応する手順を定める
9.実施及び運用
環境方針、環境目標及び環境活動計画を達成するために必要な取組を実施する。
環境方針、環境目標を達成するため、必要に応じて、実施にあたっての手順等
を定め、文書化し、運用する。
[解説]
環境方針、環境目標及び環境活動計画を達成するために、必要な取組を適切
に実施します。建設業においては、事務所及び建設現場等において、必要な取
組を実施します。特に、環境負荷の把握で特定された、取組の対象とすべき環
境負荷及び活動については、取組が確実に実施されるようにします。そのため
に必要な場合は、実施にあたっての手順等を定めた手順書を作成し運用します。
元請の場合は、下請等の協力会社にも、環境活動計画の内容を伝達し、必要
な取組を要請することが必要です。
推奨事項
・手順書には、実施にあたっての要件として、守るべき基準等を定める
・規制遵守のために自主管理値等を定めて管理する
環境関連法規等を具体的に遵守するための手続き、例えば測定の頻度、
方法、担当者等を定める
40
・下請等の協力会社、取引先等にも、環境活動計画の内容を伝達し、必要
な取組を要請する
・下請等の協力会社については、契約時に、取組にあたって必要な事項を
盛り込む
10.環境上の緊急事態への準備及び対応
環境上の事故及び緊急事態を想定し、その対応策を定め、定期的に試行すると
ともに訓練を実施する。
事故や緊急事態の発生後及び試行の実施後に、対応策の有効性を検証し、必要
に応じて改訂する。
[解説]
建設業においては、事務所及び建設現場等において、緊急事態への想定、対
応策の策定及び定期的な訓練が必要です。特に、建設現場等においては、事務
所と比較して緊急事態の発生の可能性が高いため、十分な対応策と訓練が求め
られます。
事故や天災等により、油の流出、化学物質の流出等の環境上の緊急事態が発
生する可能性があります。特に、建設現場特有の掘削断面の崩壊による表土の
流出や自然環境の喪失、濁水の発生等があります。自らの事業活動において、
環境に重大な影響を及ぼすどのような事故及び緊急事態が発生するか、その可
能性を想定し、汚染等が最小限の範囲で済むよう、予め緊急事態への対応策を
定め、準備をしておくことが必要です。
次に、その対応策が有効であるかどうか、例えば環境への影響が最小限にく
い止められるか、準備品はすぐに使用できるか、連絡先の確認等、可能な範囲
で定期的に試行するとともに、対応がスムーズに行えるよう訓練を実施します。
さらに、緊急事態の発生後や試行の後、対応策が効果的であったかどうかを
検証し、必要に応じて対応策を改訂します。
また、建設業においては、地域で災害時の防災協定等を締結する等、自然災
害に対して速やかに対応できることが望まれており、この点にも配慮すること
が望まれます。
11.環境関連文書及び記録の作成・管理
エコアクション21の取組を実施するために必要な文書を作成し、適切に管理
する。
エコアクション21で必要な取組の記録を作成し、適切に管理する。
41
[解説]
文書は作成責任者(改訂の権限を有する者)及び発行日付、文書の変更及び
改訂の識別等を明らかにし、記録は保管期限及び廃棄の手順を明らかにします。
また、文書の管理については、その所在を明らかにしておくとともに、必要な
場所において使用可能な状態にしておく等、適切に管理する必要があります。
なお、文書及び記録は、紙媒体または電子媒体とし、それぞれ独立した形で存
在する必要はなく、必要な文書及び記録を適切に管理するために、組織の実状
に合わせた形式、形態で整理します。
エコアクション21の取組に必要な文書及び記録には以下のものがあります。
<文書>
・環境方針
・環境目標
・環境活動計画
環境関連法規等の取りまとめ
・実施体制(組織図に役割等を記したものでも可)
・取組に必要な場合の手順書
・事故及び緊急事態の想定結果及びその対応策
環境活動レポート
<記録>
・「環境への負荷の自己チェック」の結果
・「環境への取組の自己チェック」の結果
環境関連法規等の遵守状況のチェック結果
・外部からの苦情等の受付結果
・環境上の緊急事態の試行及び訓練の結果
・環境目標の達成状況及び環境活動計画の実施状況、その評価結果
・問題点の是正処置及び予防処置の結果
・代表者による全体の取組状況の評価及び見直しの結果
推奨事項
􀂾 作成することが望ましい文書としては、以下のものがあります。
・教育・訓練計画書
・環境経営システムを構築、運用、維持するために組織が定めたルールを
取りまとめたもの(例えば環境経営マニュアル)
・環境経営マニュアルや手順書等の文書は、改廃の手続きを定め、古いも
のは破棄するか、誤使用の無いようにし、定期的に見直して最新のもの
とする
・記録は、保存期間を決め、分かりやすく整理して保管するとともに、そ
の紛失や損傷を防ぐ方法を定める
42
Ⅲ.取組状況の確認及び評価(Check)
環境目標の達成状況、環境活動計画の実施状況及び環境経営システムの運用
状況を適切な頻度で確認(監視・測定)し、これを評価して、問題があれば是
正処置を行い、また問題が発生しないように予防処置を実施します。
また、環境目標が達成できない場合(あるいは達成が難しいと想定される場
合)は、その原因を調査分析し、環境目標や環境活動計画の見直しを含む、対
応策を検討し、実施することが必要です。環境目標が達成できないことよりも、
その原因が解明できないこと、問題がある状態を放置したままにしておくこと
の方が問題であるとの認識を持つことが重要です。
12.取組状況の確認並びに問題の是正及び予防
環境目標の達成状況、環境活動計画の実施状況及び環境経営システムの運用状
況を、定期的に確認及び評価する。
環境関連法規等の遵守状況を定期的に確認及び評価する。
環境目標の達成、環境活動計画の実施及び環境経営システムの運用状況並びに
環境関連法規等の遵守状況に問題がある場合は是正処置を行い、必要に応じて
予防処置を実施する。
[解説]
<確認(監視・測定)及び評価>
環境目標の達成状況、環境活動計画の実施状況、環境経営システムの運用状
況及び環境関連法規等の遵守状況について、これらを定期的に確認(監視・測
定)のうえ、評価します。
環境目標の達成状況の確認及び評価にあたっては、目標期間終了時点での達
成を確実にするために、自らが設定した半年または四半期等途中段階における
達成状況を適切に判断するための目安(指標)を設定しておく必要があります。
目安(指標)は、取組をはじめて半年または四半期が経過した時点で、このま
ま取組を継続した場合、期間終了時点で環境目標の達成が可能か、未達成かを
判断する基準となるものです。そして、確認及び評価の結果、判断基準よりも
達成状況が下回った場合は、是正処置(対応策)を実施します。
環境活動計画の実施状況については、計画に沿った取組が、定められた責任・
役割のもと、スケジュールどおりに実施しているか、環境経営システムの運用
状況については、構築したシステムがガイドラインで規定する要求事項を満た
しているか、自らが決めたルールのとおりに取組がなされているか、システム
自体が有効に機能しているか等について確認及び評価を行います。
環境関連法規等については、届出の有無、測定の実施状況(時期、頻度等)、
規準値の遵守状況等、遵法性について確認を行い、過去の実績等も踏まえて、
43
現状の取組のままで今後も遵法性を保つことができるかどうか等について評価
を行います。
また、環境負荷の把握で特定された取組の対象とすべき環境負荷及び活動等
のうち、環境目標を策定しなかったものについては、その環境配慮の取組が適
切に実施されているか、確認及び評価を行います。
確認及び評価は定期的に行い、その頻度は確認する内容により、年に1回、
四半期に1回、毎月1回、毎日等、それぞれの内容に応じて適切な頻度で行う
ようにします。
確認及び評価にあたっては、担当者が確認し、その結果を責任者へ報告し、
責任者は評価したうえで必要に応じて適切な対応策を講じます。そのために、
結果の報告手順として、作業担当者から、作業責任者、さらに部門の責任者、
エコアクション21の実行責任者である環境管理責任者や代表者への報告とい
うように、誰に、どの頻度で報告し、確認するかを定めておきます。
<問題の是正及び予防>
確認及び評価の結果、環境目標の達成状況、環境活動計画の進捗状況、環境
経営システムの運用状況及び環境関連法規等の遵守状況等について問題がある
場合は、問題の原因を調査・分析し、その原因を取り除き問題の再発を防止す
るための是正処置(対応策)を実施する必要があります。また、現状では問題
がないが将来的に問題が起きると予測される場合は、問題の発生を未然に防止
するための予防処置を実施します。
是正処置及び予防処置の実施にあたっては、起きてしまった問題そのものよ
りも、問題が起きた原因(起きることが想定される原因)を究明することが重
要です。
例えば原因は、作業手順が明確でない(手順書がない)ことによるのか、測
定器具の不具合(定期的な校正を行っていない)によるものか、作業員への周
知、訓練等がなされていない(教育・訓練がなされていない)ためか、そもそ
も環境目標や環境活動計画に無理があったためか等、原因を明確にして、作業
手順を見直す、教育・訓練を実施するまたは環境目標や計画を見直す等の再発
防止策を講ずる必要があります。
是正処置の結果については、その有効性について確認を行い、継続的改善に
つなげていきます。
また、一つの建設現場や部門で発生した問題の状況等を、関連する他の建設
現場や部門にも伝え、同種の問題が発生しないようにすること(対応策の水平
展開)も重要です。
なお、エコアクション21の認証を受けようとする場合、基本的要件として、
環境関連法規等の遵守が確認できることが認証・登録の条件となります。その
ためにも、確実にチェックを行うことが必要です。
44
推奨事項
・内部監査*を実施する
※取組状況の確認及び評価を客観的に実施するため、可能な場合は、年に1回以
上、環境経営システム全体の状況を内部監査します。内部監査では、環境経営
システムがガイドラインで規定する要求事項及び組織が定めたルールに適合し
ているか、環境目標が達成されているか(あるいは達成できるか)、環境活動計
画が適切に実施され、環境への取組及びシステムが継続的に改善されているか
等を中立的立場から監査の上評価し、その結果を代表者及び環境管理責任者に
報告します。
規模が比較的大きな組織※を対象にした要求事項
・内部監査を実施する
※従業員数100 人以上が一つの目安
45
Ⅳ.全体の評価と見直し(Action)
組織の代表者は、環境経営の視点に立って、建設現場等を含めた環境目標の
達成状況、環境活動計画の実施結果及び環境経営システムの運用結果等、エコ
アクション21全体の取組結果について評価を行います。さらに、PDCA の次の
サイクルに向けて、環境経営システム及び環境への取組の継続的改善を図るた
め、改善、変更等に関する必要な指示を行います。
13.代表者による全体の評価と見直し
代表者(経営者)は、定期的にエコアクション21全体の取組状況を評価し、
全般的な見直しを実施し、必要な指示を行う。
[解説]
代表者は、エコアクション21全体の見直しに必要な情報を収集し、あるい
は環境管理責任者に報告を求め、環境経営システムが有効に機能しているか、
環境への取組は適切に実施されているかを経営的観点から、定期的(少なくと
も毎年1回)に評価し見直しを行います。
見直しに必要な情報とは、環境目標の達成状況、環境活動計画の実施及び運
用結果、環境関連法規等の遵守状況、外部からの環境に関する苦情や要望等で
す。
代表者は評価結果に基づき、環境方針、環境目標、環境活動計画及び環境経
営システム等について、これらを変更する必要性を判断し、変更に必要な具体
的な指示を環境管理責任者及び関係者に行います。
見直しの結果は記録します。記録する内容としては、前回の指示への取組結
果、今回の評価結果及び指示内容等です。
◆代表者による評価と見直しとは
評価とは、単に環境目標が「達成できた」あるいは「達成できなかった」と
いう取組の結果を取りまとめることではありません。達成状況や取組について
の結果を踏まえて、達成できた場合は目標の設定方法やそのレベルに問題はな
かったか、達成できなかった場合はその原因は何かを明らかにします。また、
環境経営システムは有効に機能していたか等を分析し、次年度以降の環境目標
をどのように策定し、どのような取組を行うべきか、環境経営システムをどの
ように変更すべきか等について検討し、改善点を明確にすることです。
46

第4章 環境活動レポート

本章では、エコアクション21における環境活動レポートの要求事項を定め
ています。
エコアクション21に取り組み、認証・登録を受ける建設業者は「環境活動
レポート」を作成し、公表することが必要です。
環境活動レポートを作成し公表することは、中小規模の建設業者においても
社会的責務であるとともに、組織の環境への取組を推進し、組織が社会からの
信頼を得ていくために必要不可欠です。
環境活動レポートは、あくまでも社会的な説明責任に基づくものであり、宣
伝のためのパンフレットではありません。ですから必要な項目を正確に、包み
隠さず記載することが重要であり、情報公開に対する真摯な姿勢こそが、社会
からの信頼を勝ち得、組織が存続していくために必要な方策の一つであると言
えます。特に、虚偽の記載をしたり、自らに都合の悪い情報を隠すことは、か
えって信頼を失墜させることにも繋がりかねません。
また、環境活動レポートの作成にあたって必要となる次の9つの項目は必要
最小限の記載事項であり、実際の作成にあたっては、理解しやすいように工夫
をすること、段階的に記載内容を充実させていくことが重要です。中央事務局
のホームページには、認証・登録された建設業者の環境活動レポートが掲載さ
れていますので、参考にすることができます。
作成した環境活動レポートは、地方公共団体、地域の消費者団体や環境NG0、
顧客、株主、従業員等の利害関係者に配布する、またはインターネットホーム
ページに掲載することにより、有効に活用することができます。
1.環境活動レポートの作成
次の項目を盛り込んだ環境活動レポートを定期的(原則毎年度)に作成する。
①組織の概要(事業所名、所在地、事業の概要、事業規模等)
②対象範囲(認証・登録範囲)、レポートの対象期間及び発行日
③環境方針
④環境目標
⑤環境活動計画
⑥環境目標の実績
⑦環境活動計画の取組結果とその評価、次年度の取組内容
環境関連法規等の遵守状況の確認及び評価の結果並びに違反、訴訟等の
有無
⑨代表者による全体評価と見直しの結果
47
[解説]
「①組織の概要」は、認証・登録の対象範囲にかかわらず、本社、工場、店
舗、事業所等の全組織の事業所名、所在地、事業活動の概要、規模等、組織の
全容がわかる以下のような情報です。
・ 事業所名及び代表者氏名
・ 所在地
・ 環境管理責任者氏名及び担当者連絡先
・ 事業活動の内容についての簡単な記述
・ 事業の規模(工事等の件数、売上高、従業員数、事業所の延べ床面積等、事業の
規模がわかる情報)
「②対象範囲」は環境経営システムの要求事項「1.取組の対象組織・活動」
の要求事項を満たすものであり、認証・登録の範囲と一致していることが必要
です。特に、一部組織から取組を行う場合は、全組織に段階的に拡大する方針
とそのスケジュールを記載することが必要です。
「④環境目標」は、レポートの対象期間における事務所及び建設現場等の単
年度の環境目標と中長期の環境目標を記載します。
「⑥環境目標の実績」のうち二酸化炭素排出量削減の実績については、二酸
化炭素排出量を把握する際に用いた、購入電力の排出係数(電気事業者ごと)
も併せて記載します。
具体的にどのような形式の環境活動レポートを作成するかは、基本的に各事
業者の創意工夫に委ねられています。例えば、環境目標の実績については、可
能な範囲で過去のデータも記載し、グラフ等を用いて経年での変化が一目で分
かるようにする、建設現場等での取組状況の写真を掲載する等の工夫が望まれ
ます。
推奨事項
・初年度において※、主な環境への負荷について年間のデータを把握して
記載する
※初年度は、年度の途中からエコアクション21に取り組む場合が多く、データ
把握も年度の途中からになることが多いと思われますが、データは1年単位で
把握することが望まれます。
・把握することが必須となっている環境負荷項目については、3年間程度
の年間実績の推移を記載する
48
2.環境活動レポートの公表
環境活動レポートを公表し、事業所に備え置いて、一般の閲覧を可能にする。
また、可能な場合は、インターネットのホームページに掲載するまたは冊子を
作成して公表する。
[解説]
作成した環境活動レポートは、事業所等に備え付け、外部から要請があった
場合は、必ず閲覧できるようにしてください。
また、エコアクション21中央事務局では、認証・登録事業者名を登録する
とともに、環境活動レポートを業種別、地域別、規模別に検索可能な形式でホ
ームページ上に公開しています。
その他の公表方法については、それぞれの建設業者の創意工夫により行って
ください。
推奨事項
環境活動レポートを顧客、取引先等に配布する等して、環境経営に活用
する
49

第5章 環境への負荷の自己チェックの手引き

1.環境への負荷の自己チェックの目的
環境への取組を行うには、まず、自らの事業活動に伴って環境への負荷がど
れだけ発生しているのかを知ることが重要です。「環境への負荷の自己チェック」
では、事業活動全体における資材やエネルギー等のインプット、アウトプット
を把握するマテリアルバランスの考え方に基づき、事業活動における8項目の
環境負荷について把握します。8項目の中でも、温室効果ガスのうち二酸化炭
素排出量、廃棄物(建設副産物等)排出量、総排水量(あるいは水使用量)及
び化学物質使用量(化学物質を取り扱う建設業者の場合)は必ず把握します。
また、建設現場等における環境への負荷は、使用資材が大きく影響するため、
生コンクリートやアスファルト・コンクリート、木材、土砂等の主な資源等使
用量は必ず把握するようにします。
環境負荷を把握する際には、自らの事業活動全体を見渡して、「どの事業活
動が環境に大きな影響を与えていると考えられるか」を検討し、環境に大き
な影響を与えている活動、施設、設備機器、建設機械、資材等を特定します。
そのためには、事業活動の一連の工程を抽出し、各段階において生じる環境
負荷を洗い出してみることが有用な手段となります。各段階で何を投入(イン
プット)し、何が大気や水等に排出(アウトプット)されているかを整理する
○ エネルギー使用量
◎ 資源等使用量
(生コンクリート、アスフ
ァルト・コンクリート、木
材、土砂等)
◎ 水使用量
(総排水量の把握が困難
な場合)
◎ 化学物質使用量
(接着剤、防水剤、塗料等)
事 業 活 動
(生産的機能)
(非生産的機能)
○ 工事・業務件数及び設計
等の件数または販売量
◎ 温室効果ガス排出量
(二酸化炭素排出量等)
◎ 廃棄物排出量及び
廃棄物最終処分量
◎ 総排水量
※◎は必ず把握する項目です
図:事業活動のマテリアルバランス
インプット アウトプット
マテリアルバランス
50
ことにより、環境に大きな影響を与えている活動、施設、設備機器、建設機械、
資材等を特定することが可能となり、環境負荷の削減のために何に取り組むべ
きかが明らかになります。
なお「工事・業務件数及び設計等の件数または販売量」は、一般には環境へ
の負荷ではありませんが、事業の全体像の把握の観点から把握します。
○設備機器、建設機械
等の使用
□温室効果ガス(二酸化炭素)
排出量
・購入電力、化石燃料、廃油・
廃プラスチックの焼却 等
□粉じん 等
□騒音、振動 等
□二酸化炭素の排出抑制
□大気汚染物質の排出抑制
□生活環境に係る保全の取組
○事務所及び建設現
場等における建設
資材の使用
□資源等使用量
・生コンクリート、アスファ
ルト・コンクリート、木材、
土砂 等
□再生資材の使用 等
□建設資材(仮設材等)の再
使用 等
○事務所及び建設現
場等からの廃棄物
の発生
□廃棄物排出量
・事業系一般廃棄物、産業廃
棄物(建設副産物等)、建設
発生土 等
□廃棄物排出抑制、リサイク

○事務所及び建設現
場等からの排水
□総排水量
・下水道、公共用水域への排

□排水処理
□濁水の発生低減、適正処理
○事務所及び建設現
場等における水の
消費
□水使用量
・上水、地下水 等
□節水、水の効率的利用
○事務所及び建設現
場等における化学
物質を含む製品の
使用
□化学物質使用量
・PRTR 制度対象物質
□化学物質使用量の抑制及び
管理
図:事業活動と環境負荷項目
事業活動の例
環境負荷の把握
(負荷の自己チェック)
環境への取組
(取組の自己チェック)
51
INPUT 活 動 OUTPUT
図:活動と環境影響
2.別表1 環境への負荷の自己チェックシートの使い方等について
(1)チェックシートを使用する際の留意事項
・ チェックシートは、事務所や建設現場等に分けて取りまとめたり、建設
現場毎(規模の大きな工場、プラント等)に取りまとめることも可能で
す。
・ 別表1に示しているチェックシートは、環境への負荷の自己チェックが
容易になるように、例として示したものです。個々の事業者の状況に応
工事現場における
活 動
・設備機器、建設機械等
の使用
・建設資材の使用
・建設副産物の排出 等
■エネルギー
・重油、軽油、電力 等
■資源
・コンクリート材
・アスファルト材
・熱帯材型枠 等
■水
■化学物質
・塗料 等
■グリーン購入
■温室効果ガス 等
・二酸化炭素
・NOx、SOx 等
■建設副産物
・コンクリート塊
・アスファルト・コンクリート塊
・建設発生木材
・建設汚泥
・建設混合廃棄物
・建設発生土 等
■特別管理産業廃棄物
・トランス、コンデンサ
・飛散性アスベスト廃棄物
■排水、汚水
■騒音、振動
事務所における
活 動
・空調機の使用
・書類等の作成
・事務用品の使用
・廃棄物の排出 等
■エネルギー
・電力、ガス、重油 等
■資源
・コピー用紙、文具 等
■水
■化学物質
■グリーン購入
■温室効果ガス 等
・二酸化炭素
・NOx、SOx 等
■廃棄物
○事業系一般廃棄物
・可燃物、不燃物
・紙類 等
○産業廃棄物
・廃プラスチック、蛍光灯 等
■排水、水質汚濁物質
・生活系排水
・BOD、その他
■化学物質
・PRTR 対象物質
■騒音、振動
52
じて、項目、排出係数、単位等について適宜修正することが可能です。
重要なことは、年々の負荷量を同じ規準で容易に比較できるようにする
ことです。
・ 二酸化炭素の排出係数*については、国が公表する電気事業者ごとの排出
係数を用いますが、毎年新たな排出係数を用いるのではなく、原則とし
て一定期間(中長期の目標設定期間等)固定とし、環境目標の管理や経
年比較が可能となるようにします。その際に、採用した排出係数は、実
績値とともに明らかにしておきます。
・ チェックシートは、単年度の排出量を算定する形になっていますが、可
能な項目については、2~3年のデータを整理することにより、前年度
比や排出量の推移を把握し、どのように改善されているか等の評価を行
って、計画の策定や取組に活かすことが重要です。
・ 建設業者は、環境負荷の総量を削減することが求められていますが、一
方、事業経営の観点から、経済効率性の高い環境への取組も求められて
います。そのため、建設業者の環境への取組結果等を把握・評価する場
合は、環境負荷の総量を示す指標だけでなく、経済価値を反映しながら
その環境への取組の効率性を表す「環境効率指標*」を把握・管理するこ
とが重要になります。代表的な環境効率指標には次のようなものが考え
られます。別表のチェックシートには、活動規模を把握する欄を設け、
事業活動の規模が変化する場合にも、環境への取組の効果を把握できる
ようになっています。また指標の設定については、事業の特性に応じて、
適切なものを選んでください(全てを計算する必要はありません)。
売上高 もしくは 工事件数 (円)
二酸化炭素排出量(トン)
付加価値 (円)
廃棄物排出量(トン)
付加価値(円)
二酸化炭素排出量(トン)
(注)付加価値の値としては、「売上高-原材料費等(外部からの購入費用)」もしくは、「営
業利益+人件費+減価償却費」等を用いることができます。
(この逆も考えられます)
(この逆も考えられます)
(この逆も考えられます)
(この逆も考えられます)
表:環境効率指標の事例
53
(2)データの集め方
・ 必要な情報、データの収集・整理にあたっては、経理関係のデータや
行政の統計への回答票等、事務所内に既にある情報を有効に活用しま
す。
・ データに関する資料については、それぞれの担当部署にバラバラに保
管されている、伝票ベースでしか保管されていない等のため、はじめ
は収集・整理に時間がかかるかもしれません。社内にある環境関連情
報を環境の面から整理して、担当者が管理・把握できる仕組みを整備
することが望まれます。
・ データは月単位程度の短い周期で把握すると、目標の設定や確認及び
評価の際により有効です。
・ 少なくとも過去3年程度の実績をチェックできるよう適切なデータ管
理を行います。
・エネルギー、資源、資材の使用量、購入量、金額等の伝票
・マニフェスト伝票
・廃棄物処理委託会社への支払伝票
・レンタルコピー機の請求書、支払伝票
・設備機器、建設機械等の仕様書、使用説明書
・施工計画書
・設計図書・特記仕様書等
・見積書
・工事台帳
・化学物質等安全データシート
表:活用できる社内の情報例
54

第6章 環境への取組の自己チェックの手引き

1.環境への取組の自己チェックの目的
環境への取組を行うにあたっては、まず別表1の「環境への負荷の自己チェ
ックリスト」に基づいて自らの事業活動に伴う環境負荷を把握し、環境に大き
な影響を与えている活動等を特定します。そして、現在どのような環境への取
組を行っているかを把握したうえで、自らの環境負荷を削減するためにどのよ
うな取組を行うかを検討します。
建設業においては、事務所及び建設現場等の両面で環境への取組状況を把握
することが必要です。
具体的には、別表2「環境への取組の自己チェックリスト」をもとに、現在
の環境への取組状況を把握するとともに、リストにある取組の内容を参考に、
今後実施していくべき具体的な取組を明らかにします。そして、その取組内容
を環境目標及び環境活動計画の策定に反映させることが有効です。
2.別表2環境への取組の自己チェックリストの使い方等について
(1)チェックリストの構成
環境への取組の自己チェックリストは、「1.事務所及び建設現場等の事業活動へ
のインプットに関する項目」、「2.事務所及び建設現場等の事業活動からのア
ウトプットに関する項目」、「3.事務所及び建設現場等の製品及びサービスに
関する項目」及び「4.その他」の4つの大項目で構成しています。それぞれ
の項目は、省エネルギー、省資源等の中項目に分かれており、それぞれについ
て具体的な取組内容を記載しています。
55
表:環境への取組の自己チェックリストの構成
1.事務所及び建設現場等の事業
活動へのインプットに関する
項目
1)省エネルギー
2)省資源
3)水の効率的利用及び日常的な節水
4)化学物質使用量の抑制及び管理
2.事務所及び建設現場等の事業
活動からのアウトプットに関
する項目
1)温室効果ガスの排出抑制、大気汚染等の防止
2)廃棄物(建設副産物等)の排出抑制、リサイクル、適
正処理
3)排水処理、水質汚濁等の防止
4)その他生活環境に係る保全の取組等
3.事務所及び建設現場等の製品
及びサービスに関する項目
1)グリーン購入(環境に配慮した物品等の購入、使用等)
2)施工・販売・提供する製品及びサービスにおける環境
配慮
4.その他
1)生物多様性の保全と持続可能な利用のための取組
2)環境コミュニケーション及び社会貢献
3)施主・事業主としての建築物の増改築、解体等にあた
っての環境配慮
(2)チェックリストの使い方について
<はじめてエコアクション21に取り組む事業者>
エコアクション21にはじめて取り組む建設業者においては、現在どのよう
な環境への取組を行っているか、まず現状調査を行う必要があります。そこで、
チェックリストを使って、取組状況を把握します。
建設業関係事業者の幅広い業態で利用できるよう、共通に取り組める一般的
な環境配慮の取組を列挙しています。しかし、一部業態によっては関連のない
取組もあることから、関連がないと判断できる場合は左のチェック欄に「/」
を記入してください。その他の取組について、次の3段階で評価を行ってくだ
さい。
・既に取り組んでいるものには
・ある程度取り組んでいるが、さらに取組が必要なものには
・取り組んでいないものには
……
……
……


×
※左端のチェック欄に「○」「△」「×」を記入します。
次に、チェックの結果を踏まえて、第5章で特定した環境に大きな影響を及
ぼす活動等について、環境負荷を削減するための取組を検討し、環境目標及び
環境活動計画の内容に反映させるようにしてください。その際に、チェックリ
56
ストにある具体的な取組内容を参考にしてください。
<既にエコアクション21に取り組んでいる建設業者及び2年目以降の建設業
者>
既にエコアクション21に取り組んでいる建設業者においては、必要に応じ
て過去に行ったチェックの結果「△」や「×」と評価した取組について、優先
度や重要度を考慮しつつ、今後実施していくべき具体的な環境への取組を検討
するうえで参考にしてください。初年度の現状調査のように、全ての項目につ
いて、チェックをする必要はありません。
(3)チェックリストを使用する際の留意事項
・チェックリストの項目の中には、その取組をすることによりどの程度環
境負荷(二酸化炭素排出量等)を削減できるかといった効果を示してあ
るものがあります(チェックリストでは【取組による効果】と記載)。
取組の優先度や重要度を考える際の参考としてください。
・チェックリストは環境への取組を網羅しているわけではありません。取
組に関する記載内容には限界があることから、個別の取組内容について
詳しく解説している資料やその他の取組の参考資料となる情報源として、
URL 等を記載しました。自らの事業活動に適した取組の参考としてくだ
さい。
(4)チェックリストの活用方法
チェックリストの使い方として、さらに進んだ取組を行おうとする建設業
者は、次のような方法で定量的に取組状況を把握することもできます。
◆点数化して全体の進捗状況を集計する方法の例
「○」「△」「×」に重み付けをし、自らの取組に点数をつけて評価する方
法です。
例えば、各項目毎に環境への取組に対する重要度を設定し、合わせて取組
状況「○」「△」「×」を点数化して、以下のように評点することができます。
重要度の設定については、業種による違いはもちろん、事業者によっても異
なります。
57
① 「○」「△」「×」のいずれかのチェックが入った項目について、次のとおり点数付
けする。
<重要度>
環境保全に重大な効果がある項目を・・・・・3点
環境保全にかなり効果がある項目を・・・・・2点
環境保全に多少効果がある項目を・・・・・・1点
※重大な・かなり・多少の判断は、自ら行ってください。
② 上記①で付けた点数に次の点数を乗じる。
「○」の項目は・・・・・・・・・・・・・・・2点
「△」の項目は・・・・・・・・・・・・・・・1点
「×」の項目は・・・・・・・・・・・・・・・0点
《例》
「重大な効果がある」と判断した項目について、「○」である場合…3×2=6点
「かなり効果がある」と判断した項目について、「×」である場合…2×0=0点
「多少、効果がある」と判断した項目について、「△」である場合…1×1=1点
③ 「/」を除く全項目について、上記②で得た点数を合計する。
この数値を「環境保全取組度数」とし、これを基に、年々の環境への取組状況を比較
する。
◆建設業者の創意工夫で数値化する方法の例
チェックリストの取組の内容によっては、その取組状況を数値化できるも
のもあります。特に、策定した環境目標に関連がある取組については、数値
化することで目標達成状況の把握等に有効であることから、可能な限り数値
化することが望まれます。以下のような例を参考として、個々の事情に合わ
せて工夫してください。
表:取組状況の数値化の例
○ 省エネルギー型建設機械等の保有の割合
(例:省エネルギー型建設機械保有台数/
全建設機械保有台数)

「建設機械及び設備機器の入替・更新時
及び施設の改修にあたっての配慮」
○ 住宅等の設計全体に占める環境配慮設計の割合
(例:環境配慮設計の数/設計全体の数)
← 「設計、計画等における取組」
○ 環境関係の基金や地域のボランティア活動への
支援額
← 「社会貢献」
58
別表1 環境への負荷の自己チェックシート
本チェックシートは事務所と複数の建設現場等の分を合わせて取りまとめる
ことを前提としていますが、「2.環境への負荷の状況(取りまとめ表)」以降
を事務所用、建設現場等用にそれぞれ作成することで事務所と建設現場等に分
けて取りまとめることも、さらには複数の建設現場等をそれぞれについて取り
まとめることも可能です。
1.事業の規模
1-1.活動規模
活動規模 単位 年年年
工事等の件数 件
売上高 百万円
従業員 人
事務所床面積 m2
倉庫床面積 m2
資機材置場面積 m2
工場・作業所等床面積 m2
○この表は全社を想定していますが、支店や営業所等がある場合は、表を追加して記入してください。
59
1-2.建設現場等の概要及び件数
元請工事・業務等
工事・業務等
の名称
規模
(金額)
内容
環境配慮事項
(CO₂排出予想量)
使用建機等
公共・
民間

百万円

百万円

百万円

百万円

百万円
下請工事・業務等
工事・業務等
の名称
規模
(金額)
内容 環境配慮事項 使用建機等
公共・
民間

百万円

百万円

百万円

百万円

百万円
○規模が比較的大きな建設現場(元請工事金額5,000 万円以上が一つの目安)は、工事毎に記入してくだ
さい。
○上記の規模以下の建設現場は、同種の工事等をまとめて名称及び件数と合計金額を記入してください。
○内容の欄には、主な工種や作業内容(例:土工、コンクリート工、水路工、舗装工、戸建住宅新築工事、
工場増築工事、協同住宅設計、橋梁上部設計、測量調査)等を記入してください。
○環境配慮事項の欄には、工事の内容から必要とされる建設現場等周辺への環境配慮事項を記入してくだ
さい。また、規模が比較的大きな建設現場(元請工事金額5,000 万円以上が一つの目安)は、二酸化炭
素の排出予想量を記入してください。
○使用建機等の欄には、工事現場で使用する主な建設機械(建機)や設備機器等を記入してください。
○公共・民間の欄には発注元が、公共であるか民間であるかの別を記入してください。公共の場合には○
を付けてください。
60

記入例>
元請工事・業務等
工事・業務等
の名称
規模
(金額)
内容
環境配慮事項
(CO₂排出予想量)
使用建機等
公共・
民間
○○号線道路改
良工事
1件
52百万円
路面切削オーバ
ーレイ、打ち換え

使用機械の騒
音、振動、運搬に
よる粉じん、乳剤
の漏洩
(***kg-CO₂)
路面切削機、
バックホウ、ダ
ンプトラッ
ク、・・・

下請工事・業務等
工事・業務等
の名称
規模
(金額)
内容
環境配慮事項
使用建機等
公共・
民間
住宅基礎工事 3件
30百万円
掘削、残土処分、
基礎工、コンクリ
ート工
運搬による粉じ
ん、コンクリート工
による濁水
小旋回バック
ホウ、小型ダ
ンプトラッ
ク、・・・
61
2.環境への負荷の状況(取りまとめ表)
※工場やプラント等の場合は、別途把握し取りまとめます。
環境への負荷 単位年 年 年
① 温室効果ガス排出量 二酸化炭素 kg-CO2
( ) kg-CO2
( ) kg-CO2
② 廃棄物排出量及び
一般廃棄物
再資源化量 t
廃棄物最終処分量 ( ) t
最終処分量 t
再資源化率 %
産業廃棄物
再資源化量 t
( ) t
最終処分量 t
再資源化率 %
③-1 総排水量 公共用水域 m3
下水道 m3
③-2 水使用量 上水 m3
地下水 m3
④ 化学物質使用量 kg
kg
kg
⑤ エネルギー使用量 購入電力(新エネルギー*を除く) MJ
建設現場等の購入電力 MJ
化石燃料 MJ
新エネルギー MJ
その他 MJ
⑥ 資源等使用量 資源使用量 t
循環資源使用量 t
⑦ 総製品生産量または 製品生産量等 t
総商品販売量 環境負荷低減に資する製品等t
○①温室効果ガス排出量(二酸化炭素)、②廃棄物排出量、③-1総排水量、④化学物質使用量、⑥資源等
使用量は必須項目です。なお、総排水量の把握が困難な場合には、③-2水使用量が把握必須項目とな
ります。
○各指標の値については次頁以降の集計結果を記入してください。
○⑦総製品生産量または総商品販売量について、「製品」は、工場・プラント等で製造された品物を意味し、
「商品」は、設備工事等で設置し販売する設備機器等売買の目的物としての品物を意味します。したが
って「商品」には、「製品」や「サービス」等も含まれます。
62
3.指標毎の取りまとめ
① 温室効果ガス排出量(必須項目である二酸化炭素排出量のみ掲載)
年( 年 月 ~ 年 月)
単位
消費量
(A)
排出量
(kg-CO2)
(A×B)or
(A×B×C)
割合
排出係数
(B)
単位発熱量
(C)
二酸化炭素排出量
エネルギー消費
購入電力 kWh ※(注) (kg-CO2/kWh)
建設現場等の購入電力 kWh ※(注) (kg-CO2/kWh)
化石燃料
灯油 L 0.0679 (kg-CO2/MJ) 36.7 (MJ/l)
建設現場等の灯油 L 0.0679 (kg-CO2/MJ) 36.7 (MJ/l)
A 重油 L 0.0693 (kg-CO2/MJ) 39.1 (MJ/l)
都市ガス Nm3 0.0499 (kg-CO2/MJ) 44.8 (MJ/Nm3)
LNG kg 0.0495 (kg-CO2/MJ) 54.6 (MJ/kg)
LPG kg 0.0591 (kg-CO2/MJ) 50.8 (MJ/kg)
建設現場等のLPG kg 0.0591 (kg-CO2/MJ) 50.8 (MJ/kg)
ガソリン L 0.0671 (kg-CO2/MJ) 34.6 (MJ/l)
建設現場等のガソリン L 0.0671 (kg-CO2/MJ) 34.6 (MJ/l)
軽油 L 0.0686 (kg-CO2/MJ) 37.7 (MJ/l)
建設現場等の軽油 L 0.0686 (kg-CO2/MJ) 37.7 (MJ/l)
化石燃料 小計
その他
熱供給(蒸気) MJ 0.057 (kg-CO2/MJ)
その他 小計
エネルギー消費 計
産廃
廃油 t 2920 (kg-CO2/t)
廃プラスチック t 2550 (kg-CO2/t)
廃棄物焼却処理 計
その他
その他 計
二酸化炭素排出量合計
(注)購入電力の排出係数については、国が公表する電気事業者毎の排出係数を用いて算定してください。
※平成21 年度の電気事業者別二酸化炭素排出係数:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13319
○網掛けの項目は「環境への負荷の状況(取りまとめ表)」に記載された項目になっています。
○LPG の消費量を気体(m3)として把握している場合については「1m3=2.07kg」として換算してください。
○「産廃」については、自らが焼却または製品及び燃料として使用した場合に限ります。
○上記に該当しない項目で多量に投入しているエネルギーがある場合には、「温室効果ガス排出量算定・報
告マニュアルver3.1」(環境省/経済産業省)を参照して、排出量を算出してください。
○「メタン」「一酸化二窒素」「ハイドロフルオロカーボン類」「パーフルオロカーボン類」「六フッ化硫黄」
については、「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアルver3.1」(環境省/経済産業省)」を参照し、
各々の事業者にあった集計表を作成してください。
※温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル:
http://www.env.go.jp/earth/ghg-santeikohyo/manual/index.html
63
② 廃棄物排出量及び廃棄物最終処分量
年( 年 月 ~ 年 月)
項 目
内 訳
排出量(t)
最終処分量(t)
再資源化率
再資源化量 ( ) (%)
廃棄物排出量
一般廃棄物(事業所系ごみ等)
コピー用紙
段ボール
その他の紙
その他の可燃ごみ
その他の不燃ごみ
一般廃棄物合計
産業廃棄物(建設副産物等)
コンクリート塊
As・Co 塊
建設発生木材
建設汚泥
建設混合廃棄物
汚泥
廃プラスチック
金属くず
紙くず
繊維くず
廃油
特別管理
廃油
廃PCB等
廃石綿等
産業廃棄物合計
項目
発生量
(t)
再使用量
(t)
ストック量
(t)
埋立等処理量
(t)
有効利用率
(%)
建設発生土(注)
(注)建設副産物の一つで、建設工事から搬出される土砂であり、廃棄物処理法に規定する廃棄物には該
当しません。建設発生土には(1)土砂及び専ら土地造成の目的となる土砂に準ずるもの、(2)港湾、
河川等の浚渫に伴って生ずる土砂(浚渫土)、その他これに類するものがあります。一方、建設工事
において発生する建設汚泥は、廃棄物処理法上の産業廃棄物に該当します。
○網掛けの項目は「環境への負荷の状況(取りまとめ表)」に記載された項目になっています。
○表頭の排出量のうち再資源化量については、再資源化を自ら行う量及びリサイクルを目的に処理業者へ
委託する量を記入してください。また、再資源化以外の処理量については、処理方法等の実状に合わせ
64
て括弧内に内訳を記入してください。
○廃棄物における再資源化率については、以下の式から算出してください。
再資源化率=再資源化量/(再資源化量+再資源化以外の処理量+最終処分量)
○表側の分類はあくまでも例です。空欄には、その他排出されている廃棄物の種類を記入してください。
○建設発生土における有効利用率については、以下の式から算出してください。
有効利用率=(再使用量+ストック量)/発生量
③ 総排水量及び水使用量
③-1 総排水量
年( 年 月 ~ 年 月)
単位実績(m3) 割合(%)
総排
水量
(m3)
公共用水域
河川 m3
湖沼 m3
海域 m3
各種水路 m3
公共用水域 計 m3
下水道 m3
総排水量合計
○網掛けの項目は「環境への負荷の状況(取りまとめ表)」に記載された項目になっています。
○再利用、処理等を行っていない雨水の排水については、対象外となります。
③-2 水使用量
年( 年 月 ~ 年 月)
単位 実績(m3) 割合(%)
水使用量
(m3)
上水 m3
工業用水 m3
地下水 m3
海水、河川水 m3
雨水 m3
水使用量合計 m3
○網掛けの項目は「環境への負荷の状況(取りまとめ表)」に記載された項目になっています。
○製品の製造において原材料等として投入される水は、⑥資源等使用量として把握してください。
○建設現場等で循環的に利用している量は対象外となります。
65
④ 化学物質使用量
年( 年 月 ~ 年 月)
化学物質の種類 単位 実績 備考(保管量等)
化学物質使用量
対象建材等の種類
kg
上記に含まれる化学物質
kg
対象建材等の種類
kg
上記に含まれる化学物質
kg
対象建材等の種類
kg
上記に含まれる化学物質
kg
○網掛けの項目は「環境への負荷の状況(取りまとめ表)」に記載された項目になっています。
○工事の施工及び製造等の工程で化学物質を含む製品を扱う建設業者においては、製品に含まれる化学物
質の使用量を把握します。主な化学物質を含む製品としては、接着剤、防水剤、塗料等です。
○使用量は、年間購入量から期末の保管量を差し引いた量が使用量となりますが、把握が難しい場合は購
入量でもかまいません。把握が可能な場合は、備考欄に保管量を記載してください。
○把握する化学物質は、原則としてPRTR 制度対象物質とします。
○上段に使用した対象建材等の種類を記入し、下段にその製品に含まれる化学物質名と量を記入してくだ
さい。
○対象となる化学物質使用量の把握方法は、化学物質を含む製品について、容器に記載された成分表をも
とに対象となる化学物質の製品中に含まれる量を把握します。成分表が記載されていないまたは情報が
不十分な場合は、製造元や卸売業者、小売業者にMSDS*を請求し、それをもとに製品中の化学物質含有
量を把握します。把握した化学物質含有量に製品の年間使用量を掛けると、化学物質の年間使用量が算
出できます。

記入例>
化学物質の種類 単位 実績 備考(保管量等)
化学物質使用量
対象建材等の種類
エポキシ樹脂系○○接着剤
kg
**** ****
上記に含まれる化学物質
ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂
kg
****
対象建材等の種類
アスファルト○○防水剤
kg
**** ****
上記に含まれる化学物質
キシレン
kg
****
66
⑤ エネルギー使用量(MJ)
年( 年 月 ~ 年 月)
単位
使用量・
消費量
エネルギー量
(MJ)
割合単位発熱量
(A) (A×B) (%) (B)
エネルギー使用量
購入電力(新エネルギー除く) kWh 9.83 (MJ/kWh)
建設現場等の購入電力 kWh 9.83 (MJ/kWh)
化石燃料
灯油 L 36.7 (MJ/l)
建設現場等の灯油 L 36.7 (MJ/l)
A 重油 L 39.1 (MJ/l)
都市ガス Nm3 44.8 (MJ/Nm3)
液化天然ガス(LNG) kg 54.6 (MJ/kg)
液化石油ガス(LPG) kg 50.8 (MJ/kg)
建設現場等のLPG kg 50.8 (MJ/kg)
ガソリン L 34.6 (MJ/l)
建設現場等のガソリン L 34.6 (MJ/l)
軽油 L 37.7 (MJ/l)
建設現場等の軽油 L 37.7 (MJ/l)
化石燃料 計 MJ
新エネルギー
太陽光 kWh 3.6 (MJ/kWh)
太陽熱 kWh 3.6 (MJ/kWh)
風力 kWh 3.6 (MJ/kWh)
水力 kWh 3.6 (MJ/kWh)
燃料電池 kWh 3.6 (MJ/kWh)
廃棄物 kWh 3.6 (MJ/kWh)
新エネルギー 計 MJ
その他
熱供給(蒸気) MJ
その他 計 MJ
エネルギー使用量合計 MJ
○網掛けの項目は「環境への負荷の状況(取りまとめ表)」に記載された項目になっています。
○エネルギー量は、燃料使用量・消費量に単位発熱量を乗じて(燃料使用量・消費量×単位発熱量)求め
てください。
○上記に該当しない項目で多量に投入しているエネルギーがある場合には、単位発熱量を調べて、空欄を
設けて記入してください。
○LPG の消費量を気体(m3)として把握している場合については1m3=2.07kg として換算してください。
○製品の製造において原材料等として投入される石油等は、⑥資源等使用量として把握してください。
67
⑥ 資源等使用量
年( 年 月 ~ 年 月)
実績(t) 割合(%)
資源等使用量
資源の種類
資源使用量 計
循環資源
循環資源使用量 計
その他
その他 計
資源等使用量合計
○網掛けの項目は「環境への負荷の状況(取りまとめ表)」に記載された項目になっています。
○まずは主要な資源等から把握してください。資源等使用量は、重量(単位はt)で把握してください。
○製品の製造において原材料等として使用される水や石油等は、資源等使用量として把握してください。
○事業者内部で循環的に利用(再使用、再生利用、熱回収)している物質は対象外となります。
○例:資材(資源)の種類
(循環資源も同様)
・生コンクリート
・アスファルト・コンクリート
・砕石
・砂
・土砂
・木材
・鋼材(鋼材二次製品含む)
・乳剤
・塗料
・接着剤
・紙(用紙も含まれる)

○その他
・重量で把握可能な、製品、コンク
リート二次製品、半製品、商品

68
⑦ 総製品生産量または総商品販売量
※設備工事業等商品販売を伴う場合、その他工場やプラント等を有する建設業者は把握し
ます
年( 年 月 ~ 年 月)
総製品生産量または総商品販売量
製品等名 単位 実績
製品または商品
重量
t
t
t
t
t
製品または商品重量合計 t
重量以外
環境負荷低減に資する
製品または商品
重量
t
t
t
環境負荷低減に資する製品または商品重量合計 t
重量以外
○生産量または販売量のいずれかを把握してください。
○網掛けの項目は「環境への負荷の状況(取りまとめ表)」に記載された項目になっています。
○総製品生産量または総商品販売量のいずれかを把握してください。
69
別表2 環境への取組の自己チェックリスト
「第6章 環境への取組の自己チェックの手引き」を参考にしつつ、エコア
クション21の取組対象組織・活動において、チェックを実施してください。
1.事務所及び建設現場等の事業活動へのインプットに関する項目
1)省エネルギー
①エネルギーの効率的利用及び日常的なエネルギーの節約
チェック 具体的な取組
・施工方法や作業方法を見直し、エネルギーの効率的利用をしている
・既存の工法を変更し、エネルギーの消費を抑えている
・使用機械を大型化する等効率的使用から見直し、エネルギーの消費を抑え
ている
・建設現場の作業規模に応じた建設機械等の種類や規格を用いることでエネ
ルギーの消費を抑えている
・アクティビティやアロー、フロート等を見直し、施工期間を短縮している
・生コンクリートの打設等、気温や湿度、天候、季節に左右される工種は、
最適時期に施工するよう工程を変更している
・運搬計画を見直し、エネルギー消費の少ない運搬を行っている
・情報化施工の導入を図っている
(参考)国土交通省ホームページ
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kensetsusekou/kondankai/ICTse
kou/100802tsutatsu.pdf
・事務所、工場・作業所等の照明は、昼休み、残業時等不必要な時は消灯し
ている
・ロッカー室や倉庫、作業休憩所、使用頻度が低いトイレ等の照明は、普段
は消灯し、使用時のみ点灯している
・パソコン、コピー機等のOA 機器は、省電力設定にしている
・夜間、休日は、パソコン、プリンター等の主電源を切っている
・エレベーターの使用を控え、階段を使用するよう努めている
70
チェック 具体的な取組
・空調の適温化(冷房28 度程度、暖房20 度程度)を徹底している
【取組による効果】
某事務所ビルにおいて、空調機の室温設定を夏季26 度から28 度に2度高
く、冬季の設定温度を22 度から20 度に2度低くすると熱源のエネルギー
削減率は夏季7.5%/度、冬季2.5%/度となります。
(出典)財団法人省エネルギーセンター「ビルの省エネルギーガイドブック平成
19 年度版」
・空調を必要な区域や時間に限定して使用している
・使用していない部屋の空調は停止している
・ブラインドやカーテンの利用等により、熱の出入りを調節している
・夏季における軽装(クールビズ)、冬季における重ね着等服装の工夫(ウォ
ームビズ)をして、冷暖房の使用を抑えている
②建設機械及び設備機器等の適正管理
チェック 具体的な取組
・建設機械等の作業は、過剰な負荷を掛けないようにしている
・建設機械等の作業を停止するときは、エンジンを停止している
・建設機械等は、定期的自主点検の他、施工開始時等に点検を実施している
・建設機械等の整備は、環境に配慮した整備を行っている
・建設機械等の過積載が行われないよう徹底している
・建設機械等に使用する燃料やオイルは、環境に配慮した製品を使用してい

・建設設備機器は無駄や無理のない運転を行っている
・電力不要時には、負荷遮断、変圧器の遮断を行っている
・照明器具については、定期的な清掃、交換を行う等、適正に管理している
・空気圧縮機については、必要十分なライン圧力に低圧化している
・冷暖房終了時間前に熱源機を停止し、装置内の熱を有効利用している(予
冷や予熱時には外気の取り入れをしていない)
・外気温度が概ね20~27 度の中間期は、全熱交換器(換気をしながら、冷暖
房の熱を回収して再利用する設備)のバイパス運転(普通換気モード、中
間期制御運転、熱交換ローター停止)を行っている。または、窓の開閉等
により外気取り入れ量を調整して室温を調節している
・冬季以外は給湯を停止している
・エレベーターの夜間、休日の部分的停止等を行っている
・共用のコンピューター等の電源については、管理担当者や使用上のルール
を決める等、適正に管理している
・空調機については、フィルターの定期的な清掃、交換を行う等、適正に管
71
チェック 具体的な取組
理している
③建設機械及び設備機器等の入替・更新時及び施設の改修にあたっての配慮
チェック 具体的な取組
・建設機械等や空気圧縮機、発電機、ボイラー等のエネルギー供給設備につ
いては、新規購入及び更新時には省エネルギー型機器を導入している
・換気の際に屋外に排出される熱を回収して利用することのできる全熱交換
器を採用している
・従来機との比較でCOP*の高いヒートポンプエアコンを採用している
・天然ガスを利用した空調システム等の省エネルギー型空調設備を導入して
いる
・天井埋込形エアコンの吹き出しにファン等を付けて、風を攪乱させる装置
を導入している
・給湯設備の配管等を断熱化している
・従来の変圧器より電力損失の少ない高効率変圧器を採用している
・地域冷暖房(地域熱供給)システム*を利用している
・コピー機、パソコン、プリンター等のOA 機器については、エネルギー効率
の高い機器を導入している
・蛍光灯照明器具の安定器をインバーター式に交換している
【取組による効果】
築年数20 年で蛍光灯を100 灯使用している事務所を想定した場合、20 年
前の40W/灯の消費電力を102W(安定器;銅鉄式)とし、現在のものを65W
(安定器;Hf インバーター定格出力)とすると、消費電力削減分は(102W
-65W)×100=3,700W(3.7kW)となります。さらに毎日12 時間点灯する
ことを想定すれば、年間で3.7kW×12 時間×365 日=16,206kW の電力を削
減できます。
(出典)財団法人省エネルギーセンター「業務用ビルにおける省エネ推進のてび
き2009 年版」
・高効率蛍光灯等の省エネルギー型照明器具に切り替えるようにしている
【取組による効果】
例えば、54W の白熱電球から12W の電球形蛍光灯(明るさは同等)に交換
した場合、1灯1時間当たり(54W-12W)×0.425≒17.9g の二酸化炭素排
出量(排出係数は0.425 を使用)を削減できます。排出係数については国
が公表する「平成19 年度の電気事業者別二酸化炭素排出係数」のうち東京
電力の数値を用いて算出しています。
・昼間の太陽光や人の存在を感知し、必要時のみ点灯する設備を採用してい

72
チェック 具体的な取組
・あらかじめ設定された時刻や時間帯に、照明の箇所や照度等を自動制御す
るシステムを導入している
・屋根、壁、床等に断熱材を採用している
・複層ガラス、二重サッシ等を採用し、建物の断熱性能を向上させている
・熱線吸収ガラス、熱線反射ガラスを採用し、日射を遮断している
2)省資源
チェック 具体的な取組
・出来型管理の基準に上乗せして、より高い精度の自主基準を設定している
・資源が有効に利用できるよう同種の工事や施工が、同時期に行える配慮を
している
・資材発注時に、設計図書等を再チェックし、残余資材の発生を防止してい
る。
・施工に合わせたスプレーガンの利用で塗料や洗浄剤等の使用量を抑制して
いる
・仮設材等を再利用し、長期有効利用できるよう配慮している
・発生した残余資材を再使用できるよう配慮している
・会議用資料や事務手続書類の簡素化に取り組んでいる
・社内LAN、データベース等の利用による文書の電子化に取り組んでいる
・打合せや会議の資料等については、ホワイトボードやプロジェクターの利
用により、ペーパーレス化に取り組んでいる
・印刷物を作成する場合は、その部数が必要最小限の量となるように考慮し、
残部が出ないように配慮している
・両面、集約等の機能を活用した印刷及びコピーを徹底している
・使用済み用紙、ポスター、カレンダー等の裏紙が活用できる紙は可能な限
り利用するよう工夫している
・使用済み封筒を再利用している
・コピー機は、枚数や拡大・縮小の誤り等のミスコピーを防止するため、使
用前に設定を確認するとともに、次に使用する人に配慮し、使用後は必ず
設定をリセットしている
3)水の効率的利用及び日常的な節水
チェック 具体的な取組
・建設現場等(道路路面への散水等)や資機材置場で使用する水を再利用す
るための設備を設置し、活用している(中水利用)
・舗装工事の舗設で使用する散水用の水は、排水路の水や雨水等を利用して
73
チェック 具体的な取組
いる
・街路樹や公園緑化の植栽工事で使用する散水用の水は、排水路の水や雨水
等を利用している
・バルブの調整により水量及び水圧の調節を図っている
・冷温水発生機、クーリングタワー等の稼働に伴い使用される水の量が適正
に保たれるよう設備の管理を行っている
・雨水の貯留タンクや雨水利用施設の設置等により、雨水利用を行っている
・雨水を地下浸透させる設備(浸透升等)を導入している
・手洗い時、洗い物においては、日常的に節水を励行している
・建設機械等の洗車には、排水路の水や雨水等を利用している
・建設機械等を洗車する場合は、泥等を落としてから行っている
・社用車の洗車を必要最小限に留め、洗車する場合は節水を励行している
・洗車等に使用するホースの先には、ストッパーを付けている
・トイレに水流し音発生器を取り付ける等、トイレ用水を節約している
・蛇口に節水こま(適量の水を流す機能を持つこま)を設置している
・水道配管からの漏水を定期的に点検している
4)化学物質使用量の抑制及び管理
チェック 具体的な取組
・建設現場等で使用する有害性の化学物質は、流出防止対策を徹底している
・建設現場等で使用する有害性の化学物質の拡散防止対策を徹底している
・燃料油、溶剤、塗料等の揮発を防止する等、VOC*の排出抑制に取り組んで
いる
(参考)経済産業省・社団法人産業環境管理協会「VOC 排出抑制の手引き」
http://www.jemai.or.jp/japanese/tech/voc/
・接着剤、防水剤、塗料等に含まれる有害性の化学物質の削減に取り組んで
いる
・建設現場等で使用する化学物質は、生分解性等の環境にやさしい製品の使
用促進を行っている
・建設現場等における化学物質は必要最小限の使用量とし、保管は原則行わ
ないようにしている
・有害性の化学物質について、その種類、使用量、保管量、使用方法、使用
場所、保管場所等を経時的に把握し、記録・管理している
・有害性の化学物質の排出量の計測、推定等を行っている
・有害性の化学物質の表示を徹底している
・化学物質の安全性に関する情報伝達のため、MSDS(化学物質安全データシ
ート)により管理している
74
チェック 具体的な取組
・有害物質の保管容器等の保守・点検を定期的に行う等適正管理に努めてい

・屋外での除草剤、殺虫剤の使用の削減に取り組んでいる
2.事務所及び建設現場等の事業活動からのアウトプットに関する
項目
1)温室効果ガスの排出抑制、大気汚染等の防止
①温室効果ガスの排出抑制
チェック 具体的な取組
・低炭素型建設機械の導入を図っている
(参考)国土交通省ホームページ
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo15_hh_000038.html
・燃料消費の少ない施工方法や作業方法を採用している
・施工方法や作業方法によって、燃料消費の少ない建設機械等や設備機器を
選定している
・燃料消費の少ない工法への変更に取り組んでいる
・燃料消費の少ない建設機械等や設備機器の組み合わせを推進している
・燃料消費の少ない運搬経路や資材搬入経路を検討し、採用している
・建設車両のタイヤ空気圧の適正維持を行っている
・建設機械等の省エネ運転を推進している
・建設機械等のアイドリングストップを行っている
・国土交通省の建設施工における地球温暖化防止の手引きに従い、取り組ん
でいる
(参考)国土交通省ホームページ
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kensetsusekou/co2_guidebook/c
ontents.htm
・情報化施工による低燃費施工の導入を図っている
(参考)国土交通省ホームページ
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kensetsusekou/kondankai/ICTse
kou/100802tsutatsu.pdf
・製品購入の際には、できるだけHFC(ハイドロフルオロカーボン)、PFC(パ
ーフルオロカーボン)、SF6(六フッ化硫黄)等を使用していない製品を選
ぶように配慮している
・HFC(ハイドロフルオロカーボン)、PFC(パーフルオロカーボン)、SF6(六
フッ化硫黄)等を使用している製品を廃棄する際の回収に努めている
75
チェック 具体的な取組
・都市ガス、灯油等の環境負荷の少ない燃料を優先的に購入、使用している
・燃料電池システムを導入している
・太陽光発電設備を導入し、太陽エネルギーを電気として利用している
【取組による効果】
10kW の太陽光発電システムを設置した場合、年間約10,000kWh 発電できま
す(全国平均)
(出典)一般社団法人太陽光発電協会ホームページ
http://www.jpea.gr.jp/11basic06.html#q1
・太陽熱温水器等を導入し、加熱した水を暖房や給湯に利用している
【取組による効果】
ソーラーシステム振興協会の試算によれば、太陽熱温水器(集熱面積3.0m2、
集熱量156 万kcal)を1台設置することで年間2,267kWh の節電に相当し
ます。
(出典)社団法人ソーラーシステム振興協会ホームページ
http://www.ssda.or.jp/energy/merit.html
・マイクロ水力(発電規模100kW 程度以下の水力発電)を導入している
(参考)独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「マイクロ水力発電
導入ガイドブック」
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/pamphlets/08_3dounyu/micro.pdf
・カーボン・オフセット*に取り組んでいる商品やサービスを購入または使
用している
②大気汚染物質の排出抑制
チェック 具体的な取組
・排出ガス対策型建設機械の導入を図っている
(参考)国土交通省ホームページ
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo15_hh_000042.html
・排出ガス低減効果のある燃料やオイルを使用する
・建設機械等の定期的自主点検の他、施工開始時等に点検を実施する
・大気汚染の少ないプロセスや機器(低NOx 燃焼機器等)を採用している
・日常的に大気汚染防止への配慮(燃焼管理等)を行っている
・大気汚染について、法令による基準より厳しい自主管理基準を設定し、そ
の遵守に努めている
・粉じん、ばい煙等の監視及び測定や粉じん、ばい煙処理設備の点検を定期
的に行う等、適正に管理している
・特定フロンの回収、適正処理を行っている
76
2)廃棄物(建設副産物等)の排出抑制、リサイクル、適正処理
※建設副産物の再資源化については、「建設廃棄物の3R、適正処理が地球を守
ります」( 財団法人産業廃棄物処理事業振興財団
http://www.sanpainet.or.jp/)や、建設副産物リサイクル広報推進会議ホー
ムページhttp://www.suishinkaigi.jp/index.html 等が参考となりますので
活用してください。
①廃棄物の発生そのものを抑える取組
チェック 具体的な取組
・施工管理の出来型管理計画時に、設計基準に上乗せした自主基準を設けて、
生コンクリートやアスファルト・コンクリートの廃棄を抑制している
・建設資材発注時に使用数量を再チェックし、残余建設資材の廃棄を抑制し
ている
・施工温度の影響による品質劣化を防ぐため温度管理を徹底している
・品質劣化等による不良在庫を減らすため、在庫数量の適正化等在庫管理を
徹底している
・使い捨て製品(紙コップ、使い捨て容器入りの弁当等)の使用や購入を抑
制している
・リターナブル容器(ビール瓶、一升瓶等)に入った製品を優先的に購入し、
使用している
・再使用またはリサイクルしやすい製品を優先的に購入し、使用している
・詰め替え可能な製品の利用や備品の修理等により、製品等の長期使用を進
めている
・コピー機、パソコン、プリンター等について、リサイクルしやすい素材を
使用した製品を購入している
・商品の購入時には、簡易包装のものを優先的に購入している
・OA 機器等の故障時には、修理可能かどうかをチェックし、可能な限り修理
することで長期使用に努めている
②リサイクルの促進
チェック 具体的な取組
・建設現場等で発生する建設副産物の再利用率向上のため工夫をしている
(建設発生木材のチップ化等建設資材として再利用している)
・建設現場等で発生する廃棄物を混合廃棄物としないよう徹底している
・建設現場等で発生する混合廃棄物を分解等して分別し、リユース、リサイ
クルしている
・紙、金属缶、ガラスびん、プラスチック、電池等について、分別回収ボッ
77
チェック 具体的な取組
クスの適正配置等により、ごみの分別を徹底している
・シュレッダーの使用を機密文書等に限り、シュレッダー処理紙のリサイク
ルに努めている
・コピー機、プリンターのトナーカートリッジの回収ルートを確立し、リサ
イクルを図っている
・発生したごみは可能な限り、圧縮等を行い、減量している
・回収した資源ごみがリサイクルされるよう確認している(委託業者等に対
して)
・食堂等における食べ残し、食品残渣等の有機物質については可能な限りコ
ンポスト化(堆肥化)し、土壌に還元、利用している
・廃食用油のリサイクルルートを確立し、せっけん等への再利用を行ってい

③産業廃棄物等の適正処理
チェック 具体的な取組
・廃棄物管理票(マニフェスト)をもとに廃棄物の適正な処理を行っている
・廃棄物の最終処分先を定期的に、直接、確認している
・メタン発生防止のため、生ごみ等の分別・リサイクルや適正な焼却処分を
極力行うことにより、有機物の埋立処分を抑制している
・廃棄物焼却の際、塩化ビニール等焼却に適さない物が混入しないよう徹底
するとともに、ばい煙の処理、近隣環境への配慮等を行っている
3)排水処理、水質汚濁等の防止
チェック 具体的な取組
・施工方法や作業方法を見直し、水質汚濁の少ない方法に変更している
・水質汚濁の少ないプロセスや機械設備(濁水の回収・再利用等)を採用し
ている
・排水処理装置を適切に設置している
・排水が閉鎖性水域(湖、内湾等)に流入する場合は、窒素及び燐の除去対
策を講じている
・オイルフェンスの設置等、排水の汚濁防止対策を行っている
・有害物質や有機汚濁物質(生ごみ等)ができるだけ混入しないようにして
いる
・水質汚濁等について、法令による基準より厳しい自主管理基準を設定し、
その達成に努めている
・排水等の監視及び測定や排水処理設備の点検を定期的に行い、適正に管理
78
チェック 具体的な取組
している
4)その他生活環境に係る保全の取組等
チェック 具体的な取組
・建設現場等周辺の生活環境に影響の少ない時間帯での施工を行っている
・建設現場等周辺の生活環境に影響の少ない施工方法や作業方法を検討し、
施工している
・建設現場等周辺の生活環境に影響の少ない工法を提案し、採用している
・悪臭防止のため排出口の位置等の配慮を行っている
・低騒音・低振動型建設機械等の使用、防音・防振設備の設置・管理等によ
り騒音・振動を防止するとともに、日常的な監視及び測定を実施している
3.事務所及び建設現場等の製品及びサービスに関する項目
1)グリーン購入(環境に配慮した物品等の購入、使用等)
チェック 具体的な取組
・環境に配慮した物品等の調達に係る方針、基準等を作成し、それらに基づ
き物品リストを作成し、リストに基づく購入を行っている
・再生可能、有害性の化学物質の含有量が少ない等の建設資材等を購入して
いる
(参考)社団法人日本建設業団体連合会「建設業におけるグリーン調達の進め方」
http://www.nikkenren.com/publication/pdf/2003_07.pdf
・環境ラベル認定等製品*を優先的に購入している
(参考)環境省「環境ラベル等データベース」(マーク索引)
http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/ecolabel/f01.html
・省エネルギー基準適合製品*を購入している
(参考)財団法人省エネルギーセンター「省エネ型製品情報サイト」
http://www.eccj.or.jp/cgi-bin/real-catalog/index.php
・再生材料*から作られた製品を優先的に購入、使用している
・間伐材、未利用資源等を利用した製品を積極的に購入、使用している
・無漂白製品(衣料品等)、水性塗料等の環境への負荷の少ない製品を優先的
に購入、使用している
・修理や部品交換が可能で、部品の再使用、素材の再生利用が容易な設計の
製品を優先的に購入、使用している
79
チェック 具体的な取組
・節水型の家電製品、水洗トイレ等を積極的に購入している
・コピー用紙、コンピューター用紙、伝票、事務用箋、印刷物、パンフレッ
ト、トイレットペーパー、名刺等の紙について、再生紙または未利用繊維
への転換を図っている
・木材の調達にあたり、跡地の緑化、植林、環境修復が適切に行われている
ことに配慮したり、または跡地緑化等を考慮したりしている
・社用車について、ハイブリッド車や低燃費車、低排出ガス認定車、電気自
動車、天然ガス自動車等の低公害車への切り換えに取り組んでいる
2)施工・販売・提供する製品及びサービスにおける環境配慮
①設計、計画等における取組
チェック 具体的な取組
・建設現場等の事前環境調査の実施及び対策を実施している
・環境配慮型工法の採用や環境配慮型施工の提案をしている
・建設現場等周辺の自然との共生と調和を指向している
・建築物・工作物等の長寿命化を指向している
・建築物・工作物等の使用過程でのエネルギーの削減と省資源化を指向して
いる
・再生資源の積極的利用に取り組んでいる
・リサイクルしやすいよう、建築物・工作物の構造を指向している
・有害性の化学物質の含有量が少ない資材の使用を指向している
・塩素系有機溶剤等の削減、代替物質への転換を行っている
・購入する資材の仕様を変更し、端材等の削減に取り組んでいる
・敷地内、壁面、屋上等の緑化を指向している
・地域の自然環境との調和に配慮し、生態系や景観の保全について指向して
いる
・環境負荷の少ない建築材の使用、建築材の使用合理化への取組を指向して
いる(合板型枠等の木材の使用合理化、高炉セメント、エコセメント、再
生素材の積極的使用等)
・環境にやさしい施工や工法を採用している
②出荷、運搬、輸送等における取組
チェック 具体的な取組
・帰り荷や複数現場への共積み、乗り合いを励行している
・エコドライブ等運転方法の配慮(急発進・急加速や空ぶかしの排除、駐停
車中のエンジン停止等)を励行している
80
チェック 具体的な取組
(参考)エコドライブ普及連絡会「エコドライブ10 のすすめ」
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/01/010609/01.pdf
・タイヤの空気圧を定期的に確認し、適正値(メーカー指定の空気圧)を保
つように努めている
・排気ガスや騒音のレベルを抑えるため適正な車輌整備を行っている
・共用自転車を導入して、近距離の用務には社用車を使用せず、自転車を利
用するように努めている
・公共交通機関の利用等により、社用車の使用削減に努めている
③製品の回収・リサイクル
チェック 具体的な取組
・使用後の製品、容器包装等の回収・リサイクルに取り組んでいる
・フロン類の漏洩防止のための留意点等、製品に関する環境への負荷を低減
するための消費者への情報提供を行っている
・消耗品の回収箱等を店頭に設置する等、その回収・リサイクルに取り組ん
でいる
④環境配慮型商品等の販売及び情報提供
チェック 具体的な取組
・再生資源を使用した商品、再生可能な商品、繰り返し使える商品、省エネ・
省資源型の商品、容器包装を簡素化した商品、環境ラベル認定等製品等を
重点的に販売している
・上記商品の販売目標を定め、販売促進に積極的に取り組んでいる
・修理部品の長期的な確保に自主的に取り組んでいる
・消費者等に環境配慮型商品に関する情報を積極的に提供している
・製品の使用時や廃棄時の環境負荷の量をカタログ等に表示している
・販売の際に環境配慮型製品の表示、製品アセスメントの結果の表示等を行
っている
・外部から製品の環境負荷に関するデータの提供の依頼があった場合、協力
している
・エコマーク及び自ら制定したマークや宣言等を製品やパンフレット等に表
示している
81
4.その他
1)生物多様性の保全と持続可能な利用のための取組
チェック 具体的な取組
・建設現場等及び周辺の自然環境の把握をしている
・建設現場等及び周辺の生物多様性保全に取り組んでいる
・調達する原材料(木材、鉱物等)の原産地を把握している
・原材料の生産や採掘が、現地の生物多様性に悪影響を与えるものではない
か、先住民の権利は尊重されているか等についての情報を得ている
・調達する原材料について、認証品(森林認証、漁業認証等)の活用を指向
している
・地元の自然資源の積極的な利用を図り、地産地消を推進している
・事業活動が生物多様性に与える影響を公表している
・事務所及び建設現場等周辺の環境や生き物の保全活動(生息地の整備等)
等を通し、事業活動を行う地域環境への配慮を行っている
2)環境コミュニケーション及び社会貢献
①環境コミュニケーション
チェック 具体的な取組
・建設現場等周辺の自然環境等の状態を把握し、周辺地域の関係者に説明し、
情報を共有する
・建設現場等周辺の生物多様性保全の取組を、地域と協働して取り組んでい

・事業活動に伴う重要な環境負荷、環境に関する主要な目標、環境担当者の
連絡先等を公表している
・消費者等に対して、情報提供や啓発活動を行っている
・外部からの情報提供、公表の依頼に対する窓口を置いている
・ホームページ上で環境に関する情報を提供している
・意見聴取を定期的に行い、環境への取組の際に考慮している
・外部関係者の意見を聴取する窓口を設けている
②社会貢献
チェック 具体的な取組
・事務所及び建設現場等周辺の景観や生物多様性保全に取り組んでいる
・環境に関する基金・団体の設置、既存の基金・団体を支援している(人材
派遣、資金面での援助、従業員の給与の端数を集めた寄付、広報活動への
82
チェック 具体的な取組
協力等)
・環境関係の基金等へのマッチングギフト(従業員労働組合等の任意の寄付
と同額の寄付を事業主として行うこと)を行っている
・地域のボランティア活動等に積極的に参加し、協力や支援を行っている
・環境に関する研究や活動を行っているサークル等に対する支援、または協
働を行っている
・環境に関連する表彰制度を実施している
・大学に環境関係の寄附講座を開く等、研究機関への支援を行っている
・敷地内、壁面、屋上等の緑化を行っている(大気浄化、都市気象の緩和に
も資する)
3)施主・事業主としての建築物の増改築、解体等にあたっての環境配慮
①設計者及び施工業者(工務店、建設会社等)への依頼・協力要請
チェック 具体的な取組
・環境負荷の少ない建築材の使用、建築材の使用合理化等(合板型枠等の木
材の使用合理化、高炉セメント、エコセメント、再生素材の積極的使用等)
を依頼している
・周辺の自然環境(動植物等)への影響を最小限に抑える、もしくは修復す
る等環境に配慮した施工計画の提案を依頼している
②既存建築物が及ぼす環境への影響を予防、低減するための方策
チェック 具体的な取組
・建築物の老朽化や運用の診断を行い、改善や環境保全設備の見直しを行っ
ている
・建築物の耐久性の向上に取り組んでいる
・排水設備のメンテナンス、吹き付けアスベストの管理(特に解体時の事前
除去)等を行っている
83
[環境に配慮した事業活動に関連する主な団体等]
詳細な解説、実際に事業者で取り組まれている事例紹介等の情報ウェブサイトや環境関
連の団体等のウェブサイトは数多くあります。そういったものの一部ではありますが、下
記に環境に配慮した事業活動に関連する主な団体等のURL を記載しますので、参考にして
ください。
[全般]
○環境省:http://www.env.go.jp/
○国土交通省:http://www.mlit.go.jp/
○経済産業省:http://www.meti.go.jp/
○資源エネルギー庁:http://www.enecho.meti.go.jp/○農林水産省
http://www.maff.go.jp/
[建設業関連]
○国土交通省国土技術政策総合研究所:http://www.nilim.go.jp/
○(独)土木研究所:http://www.pwri.go.jp/
○(独)建築研究所:http://www.kenken.go.jp/
○(独)交通安全環境研究所:http://www.ntsel.go.jp/
○(社)都市住宅学会:http://www.uhs.gr.jp/
[エネルギー関連]
○(財)省エネルギーセンター:http://www.eccj.or.jp/
○(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO):http://www.nedo.go.jp/
○(財)新エネルギー財団(NEF):http://www.nef.or.jp/
○(公財)地球環境センター:http://gec.jp/jp/index.html
○経済産業省近畿経済産業局エネルギービジネスプラットフォーム関西:
http://www.kansai.meti.go.jp/3-9enetai/jirei-seeds/index.html
[廃棄物・リサイクル関連]
○(財)クリーン・ジャパン・センター:http://www.cjc.or.jp/
○(財)産業廃棄物処理事業振興財団:http://www.sanpainet.or.jp/
○(公財)日本容器包装リサイクル協会:http://www.jcpra.or.jp/
[化学物質関連]
○PRTR インフォメーション広場(環境省):
http://www.env.go.jp/chemi/prtr/risk0.html
○(独)製品評価技術基盤機構:http://www.prtr.nite.go.jp/prtr/prtr.html
○(社)産業環境管理協会:http://www.jemai.or.jp/CACHE/index_index.cfm
84
[グリーン購入関連]
○グリーン購入ネットワーク:http://www.gpn.jp/
○(財)日本環境協会エコマーク事務局:http://www.ecomark.jp/
○エコ・リサイクル資材ナビ:http://recycle.kensetu-navi.com/
○環境ラベル等データベース(環境省):
http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/ecolabel/index.html
○(財)運輸低公害車普及機構:http://www.levo.or.jp/home_j.html
[エコドライブ関連]
○エコドライブ普及促進協議会:http://www.ecodrive.jp/
[環境関連法規等]
○環境法令データベース(環境省):http://www.env.go.jp/hourei/
85
参考1 主な環境関連法規
第3章環境経営システムの要求事項である、環境関連法規等の取りまとめに
あたっては、どのような法律の、どのような内容を遵守する必要があるかを具
体的に明らかにする必要があります。適用される事業者の条件や具体的な要件
については、政令、省令等で定めている場合もあることから、それらの内容に
ついても把握し取りまとめます。さらに、地域の地方自治体の条例についても
把握する必要があります。
事業者が遵守しなければならない法規の内容としては、
①一般的に全ての事業者が遵守することが求められるもの(多くの法律では
「事業者の責務」として規定されている努力義務。遵守しないことに対す
る罰則規定はなく、一般に訓示規定と呼ばれる。)
②一定の基準の遵守を求めるもの(例:排水等の排出基準の遵守)
③施設や設備、責任者や管理者の選任、届出を求めるもの(例:エネルギー
管理員の選任と届出)
④計画の策定や届出、実績等の報告を求めるもの(例:エネルギー使用量の
定期報告)
⑤一定の行為を求めるもの(例:産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付)
等があり、①以外については、多くの場合、遵守しなかった場合の罰則規定が
設けられています。
なお、環境関連法規の内容については、環境省ウェブサイト内にある法令・
告示・通達に関するページ(「環境法令データベース」http://www.env.go.jp/hourei/
を用いて検索することができます。
次に、主な法律を例示しますが、これらの他に事業者が遵守しなければなら
ない環境関連法規等は数多くあり、適切な対応が必要です。
■一般的な責務・努力義務を定めている主な法律
・環境基本法
・循環型社会形成推進基本法
・地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)
・生物多様性基本法
・国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)
・環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促進に関する
法律(環境配慮促進法)
■遵守しない場合、罰則規定がある主な法律
・廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)
・資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法)
・建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)
・容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(容器包装リサイクル法)
86
・特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)
・食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)
・使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)
・水質汚濁防止法(水濁法)
・下水道法
・浄化槽法
・大気汚染防止法(大防法)
・騒音規制法
・振動規制法
・悪臭防止法
・エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)
・特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(フロン回収破壊
法)
・建築基準法
・特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化管法)
・消防法
■一般的な努力義務を定めている主な法律の概要
○環境基本法
環境の保全についての基本理念を定め、国、地方公共団体、事業者及び国民の責務
を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めている。
事業者の責務として下記について述べている。
・ばい煙、汚水、廃棄物等の処理その他の公害を防止
・事業活動に係る製品等が廃棄物となった場合の対応
・事業活動において、再生資源その他の環境への負荷の低減に資する原材料を使う
等、環境負荷を低減させるように努めること
・環境への負荷の低減、環境保全に努め、国または地方公共団体に協力すること
○循環型社会形成推進基本法
環境基本法の基本理念にのっとり、事業者及び国民の責務を明らかにするとともに、
循環型社会の形成を推進する基本的な枠組みとなる事項を定めており、廃棄物・リ
サイクル対策に関して、環境基本法の示す理念の実現に寄与することをねらってい
る。廃棄物の排出事業者が自らの責任においてその排出したものについて適正な循
環的な利用または処分すること、拡大生産者責任として生産者がその製造する製品
の耐久性の向上、設計の工夫、材質や成分の表示等を行うこと、一定の製品につい
て引取り、引渡しまたは循環的な利用を行うこと等が事業者の責務※となっている。
※詳しくは循環型社会形成推進基本法第十一条参照
87
○地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)
1997 年12 月に開かれた第3回気候変動枠組条約締約国会議(地球温暖化防止京都会
議;COP3)で採択された京都議定書を受け、国・地方公共団体・事業者・国民が一
体となり地球温暖化対策に取り組むための枠組みを定めている。温室効果ガス※の排
出抑制等に努め、国及び地方公共団体の施策に協力することが事業者の責務となっ
ている。
※詳しくは地球温暖化対策の推進に関する法律第二条及び参考2用語の説明を参照
○生物多様性基本法
環境基本法の理念にのっとり、生物の多様性※1 の保全及び持続可能な利用について
の基本原則を定めるとともに、国、地方公共団体、事業者等の責務を規定している。
また、国及び地方公共団体の施策について規定している※2。
※1 詳しくは生物多様性基本法第二条参照
※2 詳しくは生物多様性基本法第十四~二十七条参照
○国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)
国、独立行政法人及び地方公共団体による環境物品等の調達の推進、情報の提供そ
の他必要な事項を定めている。本法律の適用を受ける事業者は毎年度調達目標、調
達の推進に関する事項を含めた方針を作成・公表、方針に基づいた調達を推進、調
達実績を取りまとめ・公表、環境大臣への通知を求められる。事業者にはできる限
り環境物品等を選択するよう努めるものとなっており、いわゆる一般的な責務※が課
されている。
※詳しくは国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律第五条参照
○環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の
促進に関する法律(環境配慮促進法)
事業活動に係る環境配慮等の状況に関する情報の提供及び利用等に関し、国等の責
務を明らかにするとともに、特定事業者による環境報告書の作成及び公表に関する
措置等を講ずることにより、事業活動に係る環境の保全についての配慮が適切にな
されることを確保することを目的としている。事業者は、その事業活動に関し、環
境情報の提供を行うように努めること、他の事業者に対し、投資その他の行為をす
るにあたっては、当該他の事業者の環境情報を勘案してこれを行うように努めるこ
と、その製品等が環境への負荷の低減に資するものである旨その他のその製品等に
係る環境への負荷の低減に関する情報の提供を行うように努めるものとすることが
求められている※。
※詳しくは環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促
進に関する法律第四条及び十二条参照
88
■遵守しない場合、罰則規定がある主な法律の概要
○廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)
廃棄物の抑制、適正な処理、生活環境の清潔、公衆衛生の向上等を目的として、廃
棄物の定義を明確にしているのをはじめ、自治体や排出者の処理責任について規定
している他、廃棄物処理業や処理施設に対する規制等について定めている。
多くの事業者(排出者)は収集運搬業者、処理業者に委託し、その責任を果たすこ
とになり、事業者の産業廃棄物が運搬されるまでの保管基準、収集運搬業者・処理
業者との委託基準(産業廃棄物管理票の交付等)等の遵守が求められる。
建設工事に伴い発生する建設系廃棄物については、当該工事の全体を掌握し総括的
に指揮監督・管理している元請が、排出事業者として当該工事から発生する廃棄物
全体について処理責任を負う※。
※詳しくは廃棄物の処理及び清掃に関する法律第二十一条三参照
○資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法)
使用済み物品及び副産物の発生抑制のための原材料使用の合理化、再生資源・再生
部品の利用、使用済み物及び副産物の再生資源・再生部品としての利用促進、表示
による分別回収の促進等の点について、政令で指定する業種及び製品について判断
基準を定め、事業者・消費者・公共団体の責務を規定している。政令で指定された
業種及び製品※は、①特定省資源業種、②特定再利用業種、③指定省資源化製品、④
指定再利用促進製品、⑤指定表示製品、⑥指定再資源化製品、⑦指定副産物である。
※詳しくは資源の有効な利用の促進に関する法律第十~三十六条参照
○建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)
一定規模以上の建築物等に関する建設工事(対象建設工事)について、対象建設工
事受注者または自主施工者は一定の技術基準に従い、当該建築物等に使用されてい
る特定建設資材を分別解体等により現場で分別する義務を負い※1、分別解体等に伴
って生じた特定建設資材廃棄物を再資源化しなければならない※2。
※1 詳しくは建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律第九条参照
※2 詳しくは建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律第十六条参照
○容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(容器包装リ
サイクル法)
対象となる容器を製造・利用する事業者、対象となる包装を利用する事業者は特定
事業者として再商品化義務が生じる。特定事業者は3つに区分され、それぞれ再商
品化の義務を負っている(①特定容器利用事業者※1、②特定容器製造事業者※2、③
特定包装利用事業者※3)。なお、一定の小規模事業者※4 は適用除外となる。
※1 詳しくは容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律第十一条参照
※2 詳しくは容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律第十二条参照
※3 詳しくは容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律第十三条参照
※4 詳しくは容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律第二条11項参
89

○特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)
事業者及び消費者が特定家庭用機器※1(エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯
機・乾燥機)廃棄物を排出する際の収集・運搬料金と再商品化等に必要なリサイク
ル料の支払※2、小売業者による引取※3 及び製造業者等(製造業者、輸入業者)によ
る再商品化等(リサイクル)の義務付け※4 等を定めている。
※1 詳しくは特定家庭用機器再商品化法施行令第一条参照
※2 詳しくは特定家庭用機器再商品化法第六条参照
※3 詳しくは特定家庭用機器再商品化法第九条参照
※4 詳しくは特定家庭用機器再商品化法第十八条参照
○食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)
食品関連事業者※1(食品の製造・加工業者、食品の卸売・小売業者、飲食店業その
他食事の提供を伴う事業者)は、毎年度、個々の事業者毎に算出される再生利用等
の実施率の達成が求められる。また、食品廃棄物等の前年度発生量が100 トン以上
の事業者(食品廃棄物等多量発生事業者)は、毎年度主務大臣に食品廃棄物等の発
生量や食品循環資源の再生利用等の状況を報告する義務※2 がある。
※1 詳しくは食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律第二条4項参照
※2 詳しくは食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律第九条参照
○使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)
自動車製造業者等に対し、自らが製造または輸入した自動車が使用済となった場合、
その自動車から発生するフロン類、エアバッグ及びシュレッダーダストを引き取り、
リサイクル(フロン類については破壊)を適正に行うよう義務付けており、それら
の処理にかかる費用を再資源化等預託金として自動車所有者が負担するよう規定し
ている※。
※詳しくは使用済自動車の再資源化等に関する法律第七十三条参照
○水質汚濁防止法(水濁法)
工場・事業場からの公共用水域への排出、及び地下水への浸透を規制している。法
で定められた特定施設※を設置し、工場・事業場から排出される水の放流先が公共用
水域(河川等)の場合に適用され、設置の届出、測定・記録及び排水基準の遵守が
求められる。
※詳しくは水質汚濁防止法施行令第一条参照
90
○下水道法
下水道を、公共下水道、流域下水道、都市下水路の3種に区別し、それぞれの設置・
管理の基準等を定めている。法で定められた特定施設※を設置し、工場・事業場から
排出される水の放流先が下水道の場合に適用され、公共下水道の使用開始時期また
は水量・水質の変更があった場合の届出、設置の届出、水質の測定及び水質基準の
遵守が求められる。
※詳しくは水質汚濁防止法施行令第一条、ダイオキシン類対策特別措置法施行令第一条
参照
○浄化槽法
浄化槽※1 の設置、保守点検、清掃及び製造について規制するとともに、浄化槽工事
業者の登録制度及び浄化槽清掃業の許可制度を整備し、浄化槽設備士及び浄化槽管
理士の資格を定めること等を定めている。浄化槽を新たに設置、構造の変更する場
合は届出が必要※2 で、浄化槽管理者に浄化槽の維持管理のため保守点検及び清掃の
実施※3 並びに法定検査を受けること※4 が義務付けられている。
※1 詳しくは浄化槽法第二条1項参照
※2 詳しくは浄化槽法第五条参照
※3 詳しくは浄化槽法第八条、九条及び十条、浄化槽法施行規則第二条及び三条参照
※4 詳しくは浄化槽法第七条及び十一条参照
○大気汚染防止法(大防法)
工場や事業場から排出または飛散する大気汚染物質について、物質の種類ごと、施
設の種類・規模ごとに排出基準等を定め、規制している。法で定められたばい煙発
生施設等※を設置している事業者は、設置の届出、測定・記録、硫黄酸化物、ばいじ
ん、有害物質について定められている規制基準の遵守が求められる。
※詳しくは大気汚染防止法施行令第二条参照
○騒音規制法
環境基本法において設定されている環境基準の達成を目標に、工場及び事業場にお
ける事業活動並びに建設工事に伴って発生する相当範囲にわたる騒音について必要
な規制を定めている。法で定められた指定の地域※1 に特定施設※2 を設置する場合に、
設置の届出と規制基準の遵守が求められる。
※1 都道府県知事が生活環境を保全する必要があると認める地域を指定する。都道府県
の告示や条例で確認
※2 詳しくは騒音規制法施行令第一条参照
○振動規制法
工場及び事業場における事業活動並びに建設工事に伴って発生する相当範囲にわた
る振動について必要な規制を定めている。法で定められた指定の地域※1 に特定施設※
2 を設置する場合に、設置の届出と規制基準の遵守が求められる。
91
※1 都道府県知事が生活環境を保全する必要があると認める地域を指定(都道府県の告
示や条例で確認)
※2 詳しくは振動規制法施行令第一条参照
○悪臭防止法
工場その他の事業場の事業活動で発生する悪臭物質の排出について必要な規制を定
めている。法で定める規制地域※内で事業活動に伴い悪臭物質を排出(漏出含む)す
る事業場が適用を受け、悪臭物質の種類毎に定められている規制基準の遵守が求め
られる。なお、事業場等には測定、届出の義務はなく、測定するのは地方自治体で
ある。
※詳しくは悪臭防止法第三条参照
○エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)
工場、輸送、建築物及び機械器具についてのエネルギーの使用の合理化に関する措
置やその他エネルギーの使用の合理化を総合的に進めるために必要な措置を定めて
いる。事業者は前年度におけるエネルギー使用量(原油換算値)を把握し、個別の
工場や事業場等事業所単位で把握したエネルギー使用量の合計が1,500kL/年以上の
場合には、特定事業者※1 または特定連鎖化事業者※2 として指定を受ける。指定を受
けた事業者は、エネルギー管理統括者※3、エネルギー管理企画推進者※4 をそれぞれ
1名選任・届出するとともに、中長期的な計画書の作成及び定期の報告が求められる。
さらに第一種エネルギー管理指定工場※5 等または第二種エネルギー管理指定工場※6
等を有している場合には、当該工場・事業場ごとにエネルギー管理者※7 またはエネ
ルギー管理員※8 を選任し、届出を行う。
※1 詳しくはエネルギーの使用の合理化に関する法律第七条参照
※2 詳しくはエネルギーの使用の合理化に関する法律第十九条参照
※3 詳しくはエネルギーの使用の合理化に関する法律第七条二参照
※4 詳しくはエネルギーの使用の合理化に関する法律第七条三参照
※5 詳しくはエネルギーの使用の合理化に関する法律第七条四参照
※6 詳しくはエネルギーの使用の合理化に関する法律第十七条参照
※7 詳しくはエネルギーの使用の合理化に関する法律第八条参照
※8 詳しくはエネルギーの使用の合理化に関する法律第十三条参照
○特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(フ
ロン回収破壊法)
地球温暖化に深刻な影響をもたらし、オゾン層の破壊を招くフロン類を大気中にみ
だりに放出することを禁止するとともに、業務用冷凍空調機器(第一種特定製品※1)
の廃棄及び整備(メンテナンス、修理等)時におけるフロン類の適正な回収及び破
壊処理の実施等を義務付けている。
解体工事では、建設業者(元請業者;工事発注者から直接解体工事を請け負おうと
する建設業者)が事前に建物内のフロンを使用している業務用冷凍空調機器の有無
92
を確認し、その結果を書面(事前確認書)に記載し、工事発注者(施主)に説明す
ることが規定されている※2。フロンを使用している業務用冷凍空調機器があった場
合は、工事発注者(施主)がフロン回収の手続きを行わなくてはならない。また、
業務用冷凍空調機器の設置、据付け、電源工事、配管工事等を行う設備工事業者は
機器の設備及び整備に伴い、フロン類の回収(抜き取り)行為を行う場合は、回収
業者として都道府県知事への登録が必要となる。
※1 詳しくは特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律第二
条2項
※2 詳しくは特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律第十
九条二参照
○建築基準法
建築法規の根幹を成す法律で、国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷
地・設備・構造・用途についてその最低基準を定めている。事業者には規制基準の
遵守が求められる。石綿その他の物質の飛散又は発散に対する衛生上の措置※が規定
されている。この法律の下に、建築基準法施行令・建築基準法施行規則・建築基準
法関係告示が定められており、建築物を建設する際や建築物を安全に維持するため
の技術的基準等の具体的な内容が示される。
※詳しくは建築基準法第二十八条二参照
○特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法
律(化管法)
事業者による化学物質の自主的な管理の改善を促進し、環境の保全上の支障を未然
に防ぐことを目的としており、PRTR 制度(化学物質排出移動量届出制度)※1 とMSDS
(化学物質等安全データシート)※2 の交付の義務付けの2本柱から成り立っている。
※1 Pollutant Release and Transfer Register の略。参考2用語の説明を参照
※2 Material Safety Data Sheet の略。参考2用語の説明を参照
○消防法
火災を予防、警戒及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとと
もに、火災又は地震等の災害に因る被害を軽減するために、危険物※1 の貯蔵・取扱
及び運搬に関する基準、事故時の措置等の他、危険物の製造所、貯蔵所又は取扱所
の位置、構造及び設備※2 について規定している。
※1 詳しくは消防法第二条7項参照
※2 詳しくは消防法第十~十六条参照
93
参考2 用語の説明
はじめに
温室効果ガス(1頁):
大気中の二酸化炭素やメタン等のガスは太陽からの熱を地球に封じ込め、地表を暖
める働きがある。これらのガスを温室効果ガスという。温室効果ガスのうち、京都議
定書における削減約束の対象物質は、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、HFC類、PFC
類、六ふっ化硫黄の6種類。
環境負荷(1頁):
環境基本法では、「環境への負荷」とは、人の活動により環境に加えられる影響で
あって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものと定義されている。一般
に資源・エネルギーの消費、温室効果ガスの排出、廃棄物の排出、環境汚染物質(大
気汚染物質、水質汚濁物質等)の排出、自然生態系の破壊、改変が環境負荷と考えら
れる。
序章 エコアクション21の改訂にあたって
グリーン購入(4頁):
製品やサービスを購入する際に、できる限り環境への負荷が少ないものを優先的に
購入すること。環境への負荷を極力少なくし、資源・エネルギーの循環的利用を促進
していくためには、自らの事業エリア内における取組のみならず、原材料、部品、製
品、サービス(以下、「製品・サービス等」という。)の購入先、いわゆる事業エリ
アの上流側での取組を積極的に働きかけていくことが必要であり、そのための重要な
手法として、環境負荷低減に資する製品・サービス等の優先的購入(グリーン購入・
調達)がある。
サプライチェーンのグリーン化(4頁):
サプライチェーンとは、企業における原料の調達から最終消費者に届けるまでの供
給活動(調達・開発・生産・輸送・保管・販売)における全プロセスの繋がりをいう。
事業者が他の事業者から原材料や部品等を調達する際に、製品の価格や品質に加えて
環境配慮型の製品やサービスを優先的に選択することの他、環境への取組や環境経営
システムの構築を取引先の条件の一つとすることがサプライチェーンのグリーン化(環
境配慮)である。サプライチェーンのグリーン化が進むことで、産業全体の環境配慮
を進める効果が期待されている。
環境報告書(4頁):
環境報告書とは、企業等の事業者が、名称や報告を発信する媒体を問わず、事業活
動における環境負荷及び環境配慮等の取組状況に関する説明責任を果たし、利害関係
者の判断に影響を与える有用な情報を提供するとともに、環境コミュニケーションを
促進するため、経営責任者の緒言、環境保全に関する方針・目標・計画、環境マネジ
94
メントに関する状況(環境マネジメントシステム、法規制遵守、環境保全技術開発等)、
環境負荷の低減に向けた取組の状況(二酸化炭素排出量の削減、廃棄物の排出抑制等)
等について取りまとめ、定期的に公表するもの。
環境報告書を作成・公表することにより、環境への取組に対する社会的説明責任を
果たし、利害関係者による環境コミュニケーションが促進され、事業者の環境保全に
向けた取組の自主的改善とともに、社会からの信頼を勝ち得ていくことに大いに役立
つと考えられる。また、消費や投融資を行う者にとっても有用な情報を提供するもの
として活用することができる。
環境コミュニケーション(4頁):
環境コミュニケーションとは、持続可能な社会の構築に向けて、利害関係者間のパ
ートナーシップを確立するために、環境負荷や環境保全活動等に関する情報を提供し、
利害関係者との対話を通じて、互いの理解と納得を深めていくこと。なお、環境コミ
ュニケーションは環境報告よりも広範なもので、環境報告書は環境コミュニケーショ
ンのツールの一つ。
ISO14063(JIS Q14063)(環境マネジメント-環境コミュニケーション-指針及び
その事例)では、環境コミュニケーションを「環境に関する課題、側面及びパフォー
マンスについて理解の共有を促進するために、情報を提供及び入手し、並びに内部及
び外部の利害関係者の対話にかかわる、組織が実行するプロセス」と定義している。
認証・登録(4頁)
エコアクション21認証・登録制度等の制度における「認証(Certification)」と
は、製品、プロセス、サービスが特定の要求事項(基準・標準・規定)に適合してい
ること、つまり「適合性」を第三者が文書で保証する手続きを指す。エコアクション
21やISO9001、ISO14001のようなシステム規格への適合性を保証する場合、システム
以外の認証と区別するため、「審査登録(Registration)」という用語を使うこともあ
る。
環境基本計画(4頁):
環境基本計画は、環境基本法第十五条に基づき、政府全体の環境の保全に関する総
合的かつ長期的な施策の大綱を定めるもの。環境大臣が、中央環境審議会の意見を聴
いて案を作成し、閣議決定を経て告示される。
現在の第三次環境基本計画は、2006年(平成18年)4月に閣議決定された。今後の
環境政策の展開の方向として、環境と経済の好循環に加えて、社会的な側面も一体的
な向上を目指す「環境的側面、経済的側面、社会的側面の統合的な向上」等を提示し
ている。今後展開する取組として「市場において環境の価値が積極的に評価される仕
組みづくり」「環境保全の人づくり・地域づくりの推進」等を決定している。計画の
効果的な推進のための枠組みとして、計画の進捗状況を具体的な数値で明らかにする
ため、重点分野での具体的な指標・目標、総合的な環境指標を設定している。
95
21世紀環境立国戦略(5頁):
21世紀環境立国戦略は、2008年に洞爺湖サミットが開催される等、環境問題につい
ての大きな節目の年であることを踏まえ、国内外をあげて取り組むべき環境政策の方
向性を明示し、今後の世界の枠組みづくりへ我が国として貢献するための指針として、
2007年6月に閣議決定された。
環境報告ガイドライン 2007年版(5頁):
環境報告を行う際の実務的な手引きとして、環境省が策定したガイドライン。2007
年版は「環境報告書ガイドライン(2003年度版)」及び「事業者の環境パフォーマン
ス指標ガイドライン(2002年度版)」を統合し、国内外の動向を踏まえ、改訂したも
の。
認定(5頁):
第三者(機関)が認証を行う際に、その第三者(機関)が行った適合性評価が不適
格なものとならないように、中立的な立場で審査等を行う必要があるが、このような
審査人や地域事務局等の能力や適格性について審査し承認することを「認定
(Accreditation)」という。
環境経営(6頁):
従来の規制対応を中心にした環境保全だけでなく、環境への配慮を企業経営に統合
すること。
化学物質(7頁):
科学的には、元素や元素が結合したものを化学物質という。そのため、自然界のも
のも、人工的に作り出されたものも全てが化学物質となる。ただし、本ガイドライン
では、化学物質の適正な使用及び管理の観点から、人の健康を損なうおそれ(発がん
性、変異原性、感作性等)または動植物の生息もしくは生育に支障を及ぼすおそれ(生
態毒性)があるものとし、自主的に管理する必要がある化学物質を原則としてPRTR制
度対象物質とする。
第1章 エコアクション21建設業向けガイドライン2011年版の概要
継続的改善(10頁):
事業者が環境方針に基づき、全体的な環境への取組結果の改善、向上を達成するた
めに、環境への取組と環境経営システムを向上させる繰り返しのプロセス。
国際標準化機構(International Organization for Standardization :ISO)(11頁):
1947年に発足した各国の代表的標準化機関から成る国際標準化機関で、電気及び電
子技術分野を除く全産業分野(鉱工業、農業、医薬品等)に関する国際規格の作成を
行っている。機構の目的は、国家間の製品やサービスの交換を助けるために、標準化
活動の発展を促進すること、及び知的、科学的、技術的、そして経済的活動における
国家間協力を発展させることである。2009年末現在の会員数は162ヶ国(正会員+準会
員)、作成されている規格数は18,083。
96
なお、電気及び電子技術分野の国際規格の作成は、国際電気標準会議(International
Electrotechnical Commission :IEC)が行っている。
ISO14001規格(11頁):
正式名称は、ISO14001(JIS Q 14001)(環境マネジメントシステム-要求事項及び
利用の手引)。いわゆるPDCAサイクルによる環境マネジメントシステムを構築・運用
することにより、システムの継続的改善を図ることを基本としている。
第2章 エコアクション21の認証・登録制度の概要
利害関係者(17頁):
直接的または間接的に利害関係がある組織や個人をいう。「ステークホルダー」と
もいう。企業の利害関係者としては、顧客・消費者、株主・投資家、取引先、従業員、
NPO、地域住民、行政組織等がある。
低利融資措置(17頁):
通常の金利より低利率で融資を受けられる措置、制度。エコアクション21認証・
登録事業者を対象とした低利融資は、エコアクション21中央事務局のホームページ
に掲載されている。2010年度時点で、日本政策金融公庫が「環境・エネルギー対策資
金(エコアクション21)」(http://www.c.jfc.go.jp/jpn/search/27.html)の低利
融資制度を実施している。
公共事業への入札参加(17頁):
国及び地方公共団体等が発注する物品の購入契約、委託契約、請負契約及び賃貸借
契約等にかかる入札に参加するための資格には、予め一定の要件が設けられていると
ともに、事業者からの入札参加資格の申請に基づいて申請者の順位格付等を行ってい
る場合がある。その順位格付等の評価にあたって、エコアクション21認証・登録事
業者を加点する制度を設けている地方公共団体が数多くある。制度を設けている地方
公共団体は、エコアクション21中央事務局のホームページに掲載されている。
判定委員会(17頁):
エコアクション21地域事務局に設置される地域判定委員会は、地域の環境保全活
動、消費者活動等に関わる方、事業者の環境への取組等に関する専門家や学識者等の
多様な人により構成され、審査人より送付された審査報告書、その他の関係書類等に
より、受審事業者の認証・登録の可否を判定する。中央事務局判定委員会は、事業者
の環境への取組等に関する専門家や学識者によって構成され、中央事務局は、必要と
判断した場合、中央事務局判定委員会を開催して地域判定委員会の結果を審議し、認
証・登録の可否を最終的に判定する。受審事業者は、地域事務局の判定委員会の判定
結果について異議がある場合は、中央事務局判定委員会に異議を申し立てることがで
きる。
97
環境管理責任者(24頁):
組織の代表者に任命され、代表者に代わって、ガイドラインで規定する要求事項に
従い、環境への取組及び環境経営システムを構築、運用、維持する責任を負うととも
に、必要な権限を有する者。代表者の見直しに際し、改善のための提案を含め、環境
への取組と環境経営システムの状況を報告する。
第3章 環境経営システム
PRTR制度(27頁):
Pollutant Release and Transfer Register(化学物質排出移動量届出制度)。人の
健康や生態系に有害な影響を及ぼすおそれのある化学物質について、環境中への排出
量及び廃棄物に含まれて事業所の外に移動する量を事業者が自ら把握し、国に報告を
行い、国は事業者からの報告や統計資料等を用いた推計に基づき、対象化学物質の環
境への排出量等を把握、集計し、公表する仕組みをいう。日本では1999年、「特定化
学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化管法)」に
より制度化された。
マテリアルフロー及びマテリアルバランス(28頁):
事業活動に投入された資源・エネルギー量(インプット)と、製造された製品・サ
ービスの生産・販売量、廃棄物・温室効果ガス・排水・化学物質等の環境負荷発生量
(アウトプット)を、分かりやすく対比させてまとめたものがマテリアルバランス、
そのインプットからアウトプットまでの流れを取りまとめたものがマテリアルフロー。
設計図書(29頁):
建築物・工作物等を建築、製作、施工等するために必要な設計内容についてまとめ
たものである。一般的に設計図書は仕様書(設計図では表現できないため、文書で示
すもの)と設計図で構成される場合が多い。
特記仕様書(29頁):
工事毎に、該当するものだけに適用する事項を特記した仕様書で、標準仕様書(官
公庁等の各設計組織が多くの工事に共通な事項をまとめたもの)の内容を補足・修正
し、その工事独自の注意事項を明示するもの。一般的に標準仕様書と併用される。
98
建設副産物(30頁):
建設工事に伴い副次的に得られたすべての物品であり、その種類としては、「工事
現場外に搬出される建設発生土」、「コンクリート塊」、「アスファルト・コンクリ
ート塊(As・Co塊)」、「建設発生木材」、「建設汚泥」、「紙くず」、「金属くず」、
「ガラスくず・コンクリートくず(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたもの
を除く。)及び陶器くず」又はこれらのものが混合した「建設混合廃棄物」等がある。
建設副産物と廃棄物との関係
(出典)国土交通省のリサイクルホームページ
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/recycle/fukusanbutsu/genjo/teigi.htm
日本建設業団体連合会(30頁)
「日本建設業団体連合会」、「建築業協会」、「日本土木工業協会」の3団体は2011
年4月に合併され、統合後の団体名は「日本建設業連合会」となる。
99
環境法規制等順守チェックリスト(30頁)
詳細については、下記URLを参照してください。
http://www.nikkenren.com/kankyou/kankyou_katsudou/index3.html
エコドライブ(34頁):
自動車の運転の際、運行方法を改善させ、それにより燃費を改善させること。エコ
ドライブにより、燃費改善により二酸化炭素排出量の削減につながる他、ガソリン代
節約にもつながる。
ライフサイクル全体を考慮した取組(34頁):
製品は、その原材料の採取から製造、流通、使用、リサイクル・廃棄に至るまでの
ライフサイクルの全ての段階において様々な環境への負荷を発生させている。これら
の環境への負荷をライフサイクル全体に渡って、科学的、定量的、客観的に評価する
手法をライフサイクルアセスメント(LCA:Life Cycle Assessment)と言い、その活
用により環境負荷の低減を図ることができる。また、ライフサイクルアセスメントは、
モノである「製品」以外に、「サービス」や「製造プロセス」「廃棄物処理プロセス」
等のシステムも対象となる。
生物多様性国家戦略(35頁):
生物多様性条約第六条に規定されている生物多様性の保全と持続的利用のための国
家的戦略あるいは計画のことで、締約国はその状況と能力に応じて作成することとさ
れている。この戦略では、生物多様性の保全、持続可能な利用、普及啓発に関する措
置、研究の推進、国際協力等多方面にわたる施策・計画が定められ、関連する部門で
の生物多様性保全、持続可能な利用への取組も求められる。日本では、1995年10月に、
政府の生物多様性保全の取組指針として「地球環境保全に関する関係閣僚会議」で「生
物多様性国家戦略」を決定し、2002年3月には、「新・生物多様性国家戦略」を決定
した。
生物多様性民間参画ガイドライン(35頁):
事業者は消費者も含めた様々な主体と連携して、生物多様性の保全と持続可能な利
用に積極的に取り組み、生物多様性に配慮した製品やサービスを提供することを通じ
て消費者のライフスタイルの転換を促す等、自然共生社会、持続可能な社会の実現に
向けて貢献していくことが期待されている。このような考えのもと、事業者の自主的
な活動の指針として、生物多様性民間参画ガイドラインが策定された。
○生物多様性ホームページ:http://www.biodic.go.jp/biodiversity/
○生物多様性民間参画ガイドライン報道発表資料:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=11485
100
特別管理産業廃棄物管理責任者(38頁):
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)では、「爆発性、毒性、感染性その
他の人の健康または生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有する廃棄物」
を特別管理廃棄物として規定し、必要な処理基準を設け、通常の廃棄物よりも厳しい
規制を行っている。事業活動に伴い特別管理産業廃棄物を生ずる事業場を設置してい
る事業者は、特別管理産業廃棄物の処理に関する業務を適切に行わせるため、事業場
ごとに、一定の要件を満たす者から「特別管理産業廃棄物管理責任者」を選任しなけ
ればならない。特別管理産業廃棄物管理責任者の果たすべき役割は、当該責任者が置
かれた事業場のおける特別管理産業廃棄物に係る管理全般にわたる業務を廃棄物処理
法に基づき適正に遂行することであり、例えば、特別管理産業廃棄物の排出状況の把
握、特別管理産業廃棄物処理計画の立案、適正な処理の確保(保管状況の確認、委託
業者の選定や適正な委託の実施、マニフェストの交付、保管等)を行う。
危険物取扱者(38頁):
消防法に基づき、一定数量以上の危険物を貯蔵し、または取り扱う化学工場、ガソ
リンスタンド、石油貯蔵タンク、タンクローリー等の施設には、危険物を取り扱うた
めに必ず危険物取扱者を置かなければならない。甲種危険物取扱者は全類の危険物、
乙種危険物取扱者は指定の類の危険物について、取り扱いと定期点検、保安の監督が
できる。丙種危険物取扱者は、特定の危険物(ガソリン、灯油、軽油、重油等)に限
り、取り扱いと定期点検ができる。化学工場やガソリンスタンド等で、危険物の取り
扱い作業に従事している危険物取扱者は、危険物の取り扱い作業の保安に関する新し
い知識、技能の習得のため、3年以内毎に、都道府県知事が行う講習を受けなければ
ならない。
CPD、CPDS(38頁):
Continuing Professional Development、Continuing Professional Development
System(継続学習、継続学習制度)。
CPDは継続学習、継続教育、継続的専門能力開発等と訳され、技術者が専門的な能力
を継続的に維持・向上させていく自己研鑽の活動や、これを組織的に支援したり、顕
彰したりする社会的な活動の総称である。
CPDSは(社)全国土木施工管理技士会連合会(以下、「連合会」という。)の継続
学習制度のことで、①公開・公平性(誰でも加入でき、公平に対応)、②信頼性(す
べての申請に対し証拠書類を確認)、③専門性(施工管理技術が向上する講習会を認
定)、の3理念に従い、利用者の利便を考えて運営している。土木施工管理技士に必
要な技術力の向上のために加入者が講習会等で学習をした場合に、学習の記録(以下、
「学習履歴」という。)を連合会に登録し、必要な時連合会が学習履歴証明書を発行
するシステムである。
また、建設関係学会及び協会間でのCPDの推進に関わる連絡、調整を図ることを目的
に設立された建設系CPD協議会(http://www.cpd-ccesa.org/)では、加盟団体及び加
盟団体が認定したCPDプログラムの情報を提供している。
101
内部コミュニケーション(38頁):
内部コミュニケーションは、環境への取組及び環境経営システムを効果的に実施す
るために重要で、事業者内部の情報伝達、情報報告、及びそのための協議、会議等の
ことである。内部コミュニケーションの方法には、定例の作業グループ会議、ニュー
スレター、掲示板等が考えられる。
内部監査(44頁):
エコアクション21ガイドラインで規定する要求事項、事業者自身が定めた環境へ
の取組及び環境経営システムの監査基準が満たされている程度を判定するために、監
査のための資料(証拠)を収集し、それを客観的に評価するための仕組み。内部監査
は、組織内部の者が行うが、監査の公平性、客観性を保つために、監査の対象となる
活動から独立した者が行う。自らが責任を持つ活動は監査対象とならない。
第5章 環境への負荷の自己チェックの手引き
二酸化炭素の排出係数(52頁):
各種の燃料等を燃焼させた場合、どの程度の量の二酸化炭素が排出されるかを計算
するための係数。二酸化炭素量を表わす方法として、炭素換算(t-C)と、二酸化炭素
基準(t-CO2)の2種類がある。「二酸化炭素基準(t-CO2)」とは、二酸化炭素の実際
の質量のことであり、一方、「炭素換算(t-C)」とは二酸化炭素(CO2)の内の炭素
分(C)の質量のことで、12t-Cが44t-CO2の関係にある。
環境効率指標(52頁):
環境効率という概念は、1992年にWBCSD(持続可能な発展のための世界経済人会議)
により提唱されたもので、〔製品もしくはサービスの価値/環境影響〕で表わされる。
資源の効率的活用を通じ、環境影響や環境負荷の低減を目指すための指標である。環
境負荷量1単位当たりの付加価値や売上高等の値が用いられることが多い。分子・分
母が形式上逆になる「原単位」についても、ここでは環境効率指標の中に含めている。
環境効率には企業全体のコーポレートレベルだけでなく、製品や事業所等のセグメン
トレベルのものもある。
なお、資源生産性の向上と環境負荷の軽減を図り、持続可能な社会の実現を目標と
する「ファクター」という概念がある。これは、基準となる環境効率を分母とし、目
標とすべき環境効率や評価すべき環境効率を分子とするもので、環境効率が何倍上昇
したのかを示す指標である。地球規模での持続可能な発展のため、ファクター4やフ
ァクター10等が提唱されている。
102
別表1 環境への負荷の自己チェックシート
新エネルギー(61頁):
「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(新エネルギー法)」において、
「新エネルギー利用等」として規定された、技術的に実用化段階に達しつつあるが、
経済性の面での制約から普及が十分でないもので、石油代替エネルギーの導入を図る
ために特に必要なものをいう。具体的には、大きく3つに分かれる。再生可能エネル
ギー(風力発電、太陽光発電、太陽熱利用等。ただし水力発電は除く)、リサイクル
エネルギー(廃棄物発電、廃棄物熱利用等)、従来型エネルギーの新利用形態(燃料
電池、天然ガスコージェネレーション等)。
MSDS(65頁):
Material Safety Data Sheet(化学物質安全性データシート)。特定化学物質の環
境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化管法)は、化学物質に
よる環境の汚染の未然防止に関する国民の関心が急速に高まっていること、有害性が
判明している化学物質について、人体等への悪影響との因果関係の判明の程度にかか
わらず、事業者による管理活動を改善・強化し環境の保全を図るための、新たな枠組
みの整備を図る必要があることから制定された法律で、人の健康を損なうおそれがあ
る等の性状があり、環境中に存在する物質を選定(政令指定)している。この法律に
おいて、事業者が対象化学物質の譲渡等を行うに際し、相手方に対して当該化学物質
の性状及び取扱に関する情報を、MSDSとして交付することを義務付けている。
別表2 環境への取組の自己チェックリスト
COP(71頁):
Coefficient of Performance(成績係数)。エアコン、冷凍機、ヒートポンプ等のエ
ネルギー消費効率を表す指標で、消費電力1kW当たりの冷却能力または加熱能力を表
した値である。この値が大きいほど効率がよいことを示す。
地域冷暖房(地域熱供給)システム(71頁):
建物ごとに設置されるボイラー、冷凍機等の熱源機器をひとまとまりの地域や複数
の建物において集約し、冷暖房や給湯用の蒸気の他、温水や冷水を配管によって供給
するシステム。
VOC(73 頁):
Volatile Organic Compound(揮発性有機化合物)。揮発性を有し、大気中でガス状
となる有機化合物の総称。大気汚染防止法第二条において、「排出口から大気中に排出
され、また飛散したときに気体である有機化合物」という定義になっている。
103
カーボン・オフセット(75頁):
市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等の社会の構成員が、自らの温室効果ガスの
排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の
排出量について、他の場所で実現した温室効果ガスの排出削減・吸収量等を購入する
こと又は他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトや活動を実施すること等
により、その排出量の全部又は一部を埋め合わせることをいう。
環境ラベル認定等製品(78頁):
環境ラベル認定等製品には特に定まった定義はない。事業者が、環境負荷低減に資
する製品・サービス等と評価するものを対象とする。例えば、グリーン購入法第二条
第一項に定める「環境物品等」やエコマーク等の環境ラベル認定商品等が挙げられる。
省エネルギー基準適合製品(78頁):
大量に使用され、かつ、その使用に際し相当量のエネルギーを消費する機械器具で
あってその性能の向上を図ることが特に必要なものとして施行令で指定された機器(特
定機器)については、特定機器ごとにその性能の向上に関し製造事業者等の判断の基
準となるべき事項(省エネルギー基準)が定められている(エネルギーの使用の合理
化に関する法律第八十条第一項、施行規則第四十九条別表第五)。この省エネルギー
基準に適合している製品のことをいう。
再生材料(78頁):
使用された後に廃棄された製品の全部若しくは一部または製品の製造工程の廃棄ル
ートから発生する端材若しくは不良品を再生利用したものをいう。ただし、原料とし
て同一工程内で再生利用されるものは除く。
104
参考3 国土交通政策のこれからの方向性(重点施策)
(平成22 年8月)(抜粋)
地球環境時代に対応したくらしづくり
低炭素社会の構築
○公共交通・自転車の利用促進、物流効率化、交通渋滞の緩和、低公害車や省エネ
鉄道車両等の普及・開発の促進、クールシッピング(海運全体の低炭素化)の推進、
航空保安システムの高度化等の推進、住宅・建築物の省エネ性能の向上、歩いて
暮らせる都市・地域づくり等の低炭素型都市構造への転換、「北海道環境イニシア
ティブ」による取組など、地球温暖化対策の強化
○次期静止地球環境観測衛星の整備等による地球環境の監視・予測の強化
○洞爺湖サミットの成果を踏まえた、アジアを中心とした交通環境分野や水管理分
野における国際連携の強化、地球地図プロジェクト等の取組の国際的発信
自然環境の保全と循環型社会の構築
○河川・湖沼・干潟・緑地等の多様な生態系を守る水・緑の保全・再生
○建設リサイクルの推進、下水汚泥等の有効利用、静脈物流システムの構築など、
循環型社会の構築
○住宅履歴情報の整備、先導的モデル事業の推進等による「200 年住宅」の実現
安全・安心で豊かな社会づくり
災害リスク増大に対応した防災・減災対策の強化
○予防対策の重点化、災害復旧関連事業の強化、防災気象情報の高度化、地下水や
再生水も含めた総合的な水資源管理の推進など、地球温暖化等に伴う災害リスク
増大への適応策の推進
○情報提供体制の充実、緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)、緊急物資輸送等の緊急
的対応の強化、公共交通インフラ等の耐震化の推進など、大規模地震等への対応
策の推進
○耐震改修とアスベスト対策の一体的実施など、住宅・建築物の安全・安心対策の
強化
世界の成長と活力を我が国に取り込む基盤づくり
住宅市場の活性化
○リフォーム等による良質な住宅の整備、既存住宅流通の活性化
※詳しくは国土交通省ホームページを参照
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo08_hh_000004.html

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